養老孟司『遺言。』新潮新書、2017年、2018年第6刷
養老孟司氏による書き下しだそうである、バカの壁シリーズは「語り下し」だったが、今回はクイーン・ヴィクトリア号でカナリア諸島への船旅だったので、しょうがないから本を書いたという。単に編集者がいなかっただけのことかなと思う。新書で188頁は薄い。
カナリア諸島はアフリカ大陸の西北にある火山諸島でスペイン領である。この話が何も書いてないのはいかがなものか。
さて、本書のテーマが「差異と同一性」の問題であることは、『形を読む』(講談社学術文庫、2020年)の文庫版まえがきに書いてあった。だから、読まなくても想像がつくのであるが、いきがかり上、読むことにした。
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