読書時間

『呉越春秋 湖底の城 第8巻』(2017)

宮城谷昌光『呉越春秋 湖底の城 第8巻』講談社、2017年 闔廬のあとを継いだ呉王夫差が喪も明けないうちから越王勾践との戦いに臨む。執政から遠ざけられた伍子胥は遊軍を率いて越王勾践の首を狙うのだった。今回の情報戦が面白い。情報分析官としての...
古都を旅する

廬山寺

週刊新潮の「とっておき私の京都」直木賞作家の中島京子氏の2回目は「廬山寺」でした。紫式部の父・藤原為時の居宅であるこを角田文衞が考証した資料が展示してありました。仙洞御所を移した本殿と源氏庭しかないので、あっという間に見学は終わってしまいま...
読書時間

『徒然草抜書』(1990)

小松英雄『徒然草抜書 表現解析の方法』講談社学術文庫、1990年 重版して欲しい文庫の一つである。谷沢永一氏の本で知って神保町で買い求めた。そう容易く読める本ではないが、古典文学作品に関して読みかたを変える力がある。 前言 序章 文献学的解...
書籍目録

2017年10月購入図書

2017年10月購入図書 神無月は、古典を読むことにしたい。 (購入後記) ここには本を購入するたびに書いているので1月分の文章が詰まっているため、一貫してないかもしれない。 吉田健一の『文学の楽しみ』を読んでいて『荒地』を買うことになった...
書籍目録

2017年10月購入古書

2017年10月購入古書 幾らか古書を買ったけど、ここに記録してもしかたがない本は省略した。岩波新書の『和菓子の京都』はすでに2冊あるし、記事はこのブログでも最大の長さで書いている。ここに来て帯付きのを買ったので3冊になった。記録するのが億...
書籍目録

神田古本まつり2017

神田古本まつり 2017年10月27日(金)〜11月5日(日)10時〜19時、最終日は18時まで 学会の後で神保町に寄った。明日から台風の影響で雨になる予想がでている。鞄が予稿集などで重いのと、東京堂書店で三上敏視氏の新刊『新・神楽と出会う...
読書時間

『読書の学』(2007)

吉川幸次郎『読書の学』ちくま学芸文庫、2007年 先に、吉川幸次郎・梅原猛編『対話 詩と永遠 愛蔵版』(雄渾社、1975年)を再読して、吉川幸次郎の読書について抜き書きしたことは書いた。読書そのものを吉川幸次郎が書いていたのは、記憶にあった...
古都を旅する

東寺観智院

週刊新潮の「とっておき私の京都」直木賞作家の中島京子氏の1回目は「東寺観智院」でした。国宝客殿の屋根の葺替工事も終わって3年ぶりの公開になりました。本尊の五大虚空蔵菩薩像や宮本武蔵の襖絵も魅力的です。中島京子氏は茶室の楓泉観(ふうせんかん)...
断片記憶

優雅さということ(続き)

T.S.エリオット、西脇順三郎訳『荒地』(創元社、1952年)をLe Petit Parisienのオーナーにガラスの書棚から出してもらい読む。オーナーは日曜日の結婚式を終えて火曜日より書斎を開けていた。後から奥様もいらして、ウェディングパ...
ひととき

97「羊羹には渋茶」千宗室

ひととき 2017年11月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「羊羹には渋茶」というタイトルでした。家元は「どちらかというと粒餡は苦手である」。「玄米茶党である」が、「羊羹には渋茶が合っている。うんと渋くてもかまわない」...