京大探検者の会編『京大探検部【1956-2006】』新樹社、2006年
京大探検部のOBで組織される京大探検者の会が京大探検部の創設50周年を記念して2006年に出版したもの。
海外渡航制限が撤廃される1964年まで、学生の海外渡航は難しかったが、京大探検部は1956年に創部し、指導教官の引率のもと海外学術調査として海外渡航を実施していた。学術調査にフォード財団等の支援があったことが書かれている。1963年より文部省(現文科省)の科研費補助金も海外渡航の大衆化を進める大きな要因となり、京大探検部の意義付けも変質する。
第一部
故梅棹忠夫氏、故川喜田二郎氏のインタビュー、故藤田和夫氏、中澤圭二氏の寄稿からなる。出版のタイミングが遅くなれば三氏のインタビュー等はなかった。
梅棹先生との対談は、正統的学術探検の京大探検部の中から学術というカモフラージュを使わない探検左派が出た話など内輪話が面白い。
川喜田先生との対談はテープの失敗もあり、残念なのものとなった。
第二部、第三部の区分は編集の説明がないが、早稲田大学探検部の榊原達氏の寄稿を除き、京大探検者の会の会員よりの寄稿からなる。
Memo:
カラコルムのDVDと一緒に京都大学総合博物館で購入し、DVDは見たが、本は積読状態だった。平積みした本が崩れて出てきたので、記録をとってもとにもどした。まあ、そういう本である。
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