読書時間

『織田信長』(2014)

神田千里氏の『織田信長』(ちくま新書、2014年)を読む。丁寧な論述と思う。一般書だと割といい加減な記述が多いので好感がもてる。どうも、我々の織田信長のイメージが「革命児」ということになっている。その内実を史料を読み解くことで確認していかな...
読書時間

『中国絵画入門』(2014)

宇佐美文理『中国絵画入門』岩波新書、2014年著者は「気と形を主題とした中国絵画史」入門を書いたのである。中国絵画の伝統である「気」を正面から扱った本はあまりなかった。花の「気」といえば、花の匂い立つ美しさであるというような精神性である。鑑...
断片記憶

信濃路に名を尽くしてや鮭の皮

平安の昔より、鮭の産地として名高かった信濃川・千曲川は、1935年代のダム建設で信濃川の鮭の遡上・降下が絶たれてしまった。2010年に上田で鮭の遡上が確認された。稚魚の放流の成果である。NPO法人 新潟水辺の会昔、鮭で名高かった信濃川の川辺...
散歩時間

国立歴史民俗博物館で『文字がつなぐ』を見る

佐倉の国立歴史民俗博物館へ来た。バスを博物館入口で降りて、坂道を登る。博物館までバスに乗ると、楽ではあるが、早くつきすぎてしまう。国立歴史民俗博物館は9時半オープンである。図録コナーを一回りして、買い物を決めてから、企画展を見る。830円。...
読書時間

『小田原合戦と北条氏』(2012)

黒田基樹『小田原合戦と北条氏 (敗者の日本史)』(吉川弘文館、2012年)敗者の日本史9が面白かったので、10の『小田原合戦と北条氏』も買う。黒田基樹氏は著者が多い。これは一般書である。そもそも、北条氏と羽柴政権がなぜ手切になってしまったか...
シガモノ

道心有る人は国の宝

2014年11月の染筆カレンダーは叡山学院院長 堀澤祖門 師でした。「道心有る人は国の宝」大意自分を犠牲にしてでも他を救おうとする求めて已まぬ求道心こそ現代の真の宝。道心あるひとに衣食あり。菩薩の大慈悲に浴す修行者が、独りでも多くなって欲し...
断片記憶

『神馬』(2014)

上野敏彦『神馬』(新宿書房、2014年)居酒屋も本になる時代なのだ。井波律子氏がカバーそでに文を寄せている。井波氏が西陣育ちとは知らなかった。中国文学の本の読者であったけれど、そういえばエッセーなど井波氏のものは読むことはなかった。神馬(し...
読書時間

『昭和詰将棋秀局懐古録 下巻』(1987)

田邉重信『昭和詰将棋秀局懐古録 下巻』金剛出版、1987年田邉重信氏の『昭和詰将棋秀局懐古 上巻』(風くるま社、1955年)が出てから30年が経った。上巻は100局であったが、下巻は『詰将棋パラダイス』から640局を選出した。私が下巻を入手...
読書時間

『長篠合戦と武田勝頼』(2014)

平山優『長篠合戦と武田勝頼 (敗者の日本史)』(吉川弘文館、2014年)武田勝頼を我々はよく知らない。同時代の評価が高かった武将がなぜ愚将とされるようになったか。結果論からみるのではない視点が必要だ。著書による近年の武田騎馬軍団と鉄砲三段撃...
書籍目録

2014年10月の購入書籍

2014年10月購入図書(テーマ別)【思想】チャールズ・サンダース・パース、 ウィリアム・ジェイムズ、ジョン・デューイ、植木豊編訳『プラグマティズム古典集成――パース、ジェイムズ、デューイ』作品社、2014年【歴史】梅原猛『親鸞「四つの謎」...
旅の時間

古典の日

今日は「古典の日」ということで、国立京都国際会館へ来た。残念ながら瀬戸内寂聴氏の代わりに千玄室氏の講演となった。ここに来たのは、白川静氏の最終講義を聴きに来て以来か。もう9年も経った。思えば、京都にこんなに来ることになるとは考えもしなかった...
散歩時間

神保町へ

夕方、福田千鶴氏の出張講義の前の時間で古書まつりの提灯に惹きつけられた。上田正昭『日本古代国家論究』塙書房、1968年、みはる書房水田紀久、有坂隆道『日本思想大系 富永仲基 山片蟠桃』岩波書店、1973年、1974年第2刷、虎十書林鎌田茂雄...
断片記憶

機械振興会館から

昨夜のSAAJの月例研究会は、2014年10月第196回月例研究会講師:経済産業省CIO補佐官 平本健二氏テーマ:「オープンデータを中心にIT政策の動向全般」事例を中心に楽しい時間だったが、ビジネスにつながるオープンデータの話は聞けなかった...
散歩時間

神田古書まつり2014

神田古書まつりは2014年10月25日〜11月3日HOLLYさんでモーニングしてそのまま神保町へ行く。神田古書まつりは岩波のそばを回ってすぐに予定数終了した。ほとんど見ていない。単行本上山春平編著『國家と價値』京都大學人文科學研究所、198...
読書時間

『豊臣秀頼』(2014)

福田千鶴『豊臣秀頼』(吉川弘文館、2014年)豊臣秀頼のことを読むのは初めてだったが、久し振りに読み通せる本だった。本書の課題を著者は以下に設定した。しかし、史料の少ない中で徳川氏中心史観から自由になるということは並大抵ではないと考える。「...