古都を旅する

法輪寺

週刊新潮の「とっておき私の京都」料理家の高山なおみ氏の4回目は「法輪寺」だった。智福山法輪寺は十三まいりで有名な真言宗のお寺である。虚空蔵菩薩が本尊というのは珍しい。「十三まいりとは、数え年13歳に成長した男女がここにお参りし、本尊の虚空蔵...
読書時間

『現代語訳 小右記1三代の蔵人頭』(2015年)

倉本一宏編『現代語訳 小右記 1 三代の蔵人頭』吉川弘文館、2015年『現代語訳 吾妻鏡』と同じく、本巻の政治情勢と実質から読む。貞元二年(977)から永延二年(988)の日記である。用語解説と人物注を見たが、『現代語訳 吾妻鏡』ほど詳しく...
読書時間

『真田信繁』(2015)

平山優『真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実』角川選書、2015年本の鮮度ということを書こうとして、書ききれずになった。「江戸時代前期には、すでに真田人気は不動のものであったし、近代になっても明治末年から昭和初期にかけて一大ブームが到来」した。...
書籍目録

2015年10月購入古書

2015年10月購入古書【思想】伊藤仁斎著、清水茂校注『童子問』岩波文庫、1970年鎌田東二『神界のフィールドワーク』ちくま学芸文庫、1999年西順蔵、阿部隆一、丸山真男校注『日本思想体系31 山崎闇斎学派』岩波書店、1980年吉川幸次郎、...
書籍目録

2015年10月購入図書

2015年10月購入図書【思想】エドワード・ E. サイード、今沢紀子訳『オリエンタリズム 上』平凡社ライブラリー、1993年エドワード・ E. サイード、今沢紀子訳『オリエンタリズム 下』平凡社ライブラリー、1993年福沢諭吉、松沢弘陽校...
断片記憶

『日本史学』(2015)

帆立道久『日本史学(ブックガイドシリーズ基本の30冊)』人文書院、2015年本の鮮度とは何か。時々のものを扱うのでなければ、読み手が見出すものであろう。本が未来に向かって開かれている限り、何度読んでも、鮮度が落ちない。書かれた時は遥か昔であ...
書籍目録

神田古本まつり2015

2015年の神田古本まつりが10月23日から11月1日まで開かれている。今年も出かけたが、10月31日の土曜日は混雑していた。地下鉄を上がったところにある山本書店で『童子問』を手に入れたのを皮切りに、古書店街を東へ向かう。しかし、欲しい本を...
断片記憶

『いいねぇ〜 江戸売り声』(2012)

宮田章司、瀬知エリカ(画)『いいねぇ〜 江戸売り声』(素朴社、2012年)江戸売り声を仕立直やの二階で楽しむ会に行ってきた。瀬知さんの三味線と唄が階段の上から聴こえてきた。ちょっと遅れたか。上がると瀬知さんが画をPCに取り込んでビデオにした...
読書時間

『関口良雄さんを憶う』(2011)

尾崎一雄編『関口良雄さんを憶う』(夏葉社、2011年)夏葉社は『関口良雄さんを憶う』を復刻していた。山王書房の関口良雄著『昔日の客』を夏葉社が復刻したものを読んで、故人の追悼集も読んでみたくなった。北白川の善行堂に立ち寄ったときに72頁の小...
古都を旅する

無鄰菴

週刊新潮の「とっておき私の京都」料理家の高山なおみ氏の3回目は「無鄰菴」だった。母屋に上がり、お茶をいただいたあと、庭を眺めていると、何処へも行きたくなくなる気分に襲われる。この庭は母屋から眺めているに限る。プラス1は「仁王門 うね乃」だっ...
読書時間

『日本の庭』(1984)

立原正秋『日本の庭』新潮社、1984年『日本の庭』はほとんど「京都の庭」である。『日本の庭』は正伝寺から始まる。「いつのとしだったか、底冷えのする冬の暮方北山の正伝寺の山門を出てきたら、風が死んでいたことがあった」という書き出しからしてすで...
断片記憶

器の使い途

紅葉にはまだ早い南禅寺前のうつわやあ花音で新宮州三さんの漆角皿を買いました。店主と使い途を議論しましたが、何でもよさようです(少し投げやりモード)。ちらし寿司の取り皿、菓子皿、パン皿、飴入れ、柿の種入れ、升の代わり、鍵置使い途を議論してから...
断片記憶

『行きつけの店』(1999)

「行きつけ」とは山口瞳が食事や旅行の際にみせるスタイルである。何かの縁で入った店が気にいると何度も通うことになり、「なじむ」ことを好む態度である。食事や旅行の都度、違う店や旅館を選ぶことを志向するのとはおよそかけ離れた態度である。人には馴染...
ひととき

73「おばんざい」千宗室

ひととき 2015年11月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「おばんざい」というタイトルだった。「噛んだときにキュッという。噛み続けるとクシクシとほぐれ、繊維の裂ける響きが伝わる」。「おばんざい」をいただく音の描写が家...
散歩時間

円満井会定例能

久々に矢来能楽堂へ。村岡聖美さんのシテで敦盛を観る。前シテ、ツレ(足立祐香さん、林美佐さん)三人が直面だと華やかでよいなあ。秋は赤色にて終わる。柏崎真由子さんのシテで「黒塚」を観て矢来能楽堂を後にする。これで今年の円満井会定例能も納めとなる...