ひととき

89「戻れない場所」千宗室

ひととき 2017年3月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「戻れない場所」というタイトルだった。「もう一度行こうとしてもどうしても叶わない場所がある。時空のゆがみに偶然に迷い込んでしまったという、そんな不思議な経験をし...
古都を旅する

喫茶ソワレ

週刊新潮の「とっておき私の京都」芥川賞作家の村田沙耶香氏の4回目は「喫茶ソワレ」でした。東郷青児の作品がある青色の照明が不思議な喫茶店です。舞妓さんとなら私も入れます。プラス1は「生きている珈琲」でした。四条通を歩いていて地下へ降りる珈琲店...
古都を旅する

お目覚(めさ)

「3月1日の深夜0時45分、参籠宿所の静けさを破るように、ひときわ大きく尻上がりに加供奉行の声が響く。「お目覚ー(めさ)、お目覚ー、お目覚ー、お目覚ー。・・・お目覚ー」。最初の4声は参籠宿所に休む練行衆の起床を、少し遅れた一声は湯屋に休む三...
散歩時間

『特別展 春日大社』(2017)

東京国立博物館他編『特別展 春日大社 千年の至宝』NHK他、2017年『特別展 春日大社 千年の至宝』を観た。春日大社へ奉納し神宝となれば、もう一般の目に触れることができなくなることは、NHKの番組で説明されていた。展示されていたのは「古神...
読書時間

『足利直義 下知、件のごとし』(2016)

亀田俊和『足利義直 下知、件のごとし』ミネルヴァ書房、2016年足利直義(あしかが ただよし)の評伝である。笠松宏至「足利直義」(豊田武編『人物・日本の歴史 第5巻 内乱の時代』読売新聞社、1966年)の短編を除き、森茂暁『足利直義ー兄尊氏...
断片記憶

部立は踏襲されたのか。

新古今和歌集も20巻よりなる。佐々木信綱によると新古今和歌集の部立は12で、佐伯梅友によると古今和歌集の部立は10であった。二人の数え方が異なるが、四季と恋で11巻は同じ数である。津田左右吉に平安貴族は恋ばかり歌っているといわれてもしかたが...
読書時間

『観察力を磨く』(2016)

デザイン思考は色々な定義がある。スタンフォードの定義を見てみる。i.共感(Empathize)ii.問題定義(Define)iii.創造的考察(Ideate)iv.プロトタイプ(Prototype)v.検証(Test)スタートの「共感」につ...
断片記憶

古今和歌集の夏歌の巻

『古今和歌集』の夏歌の巻を読んだ。私も春歌 上下と読んで、立春に始まり、霞や雪、若菜、梅と鶯、桜、山吹、藤など季節が歌により進んでいくことが感じられ、配置を楽しんだ後だったので、そのまま夏歌に入っていけた。夏歌 34首を見ると、山郭公(やま...
古都を旅する

西福寺

週刊新潮の「とっておき私の京都」芥川賞作家の村田沙耶香氏の3回目は「西福寺」でした。「檀林皇后九相図」を村田氏が見ています。九相図は皇后が死んで、その肉体が朽ち果てる姿を描きます。西洋ではメメントモリというモチーフがあり、「死を記憶せよ」と...
読書時間

「良寛の悲劇」とは何か

山折哲雄『「ひとり」の哲学』新潮選書、2016年山折哲雄氏は良寛を媒介にして親鸞と道元を呼び出す。親鸞の柏崎へ配流の跡を車で旅する話では、非僧非俗の親鸞の歩みを追いかけているうち、柏崎ということで良寛が出てきた。山折哲雄氏は谷川健一の『露草...
読書時間

『「ひとり」の哲学』(2016年)

山折哲雄『「ひとり」の哲学』新潮選書、2016年「ひとり」の哲学「ひとり」で考えるという基本が揺らいでいるのか。本書を読み始めたときの疑問である。「ひとりで生きるという意識が、われわれのあいだからしだいに消え失せていったようだ。ひとりで事を...
読書時間

「孤独」と「ひとり」の違い

山折哲雄『「ひとり」の哲学』新潮選書、2016年買ってからしばらく置いていた。序章の「「孤独」と「ひとり」の違い」を読んで課題図書を読むのを優先したのだった。課題図書を読むのに疲れたのと、埋もれた本が偶然に出てきたので読み始める。あとがきに...
四都手帖

四都手帖 2017年03月【編集中】

2017年3月の私的な愉しみと記憶弥生の京都は桜を話題にする日々が多くなる。目眩く桜花の三月を味わいたいが、それは記憶の中だけにしかない。奈良のお水取りが終わる3月15日、京都でも清凉寺で御松明があり、やっと底冷えのする冬が終わった気がする...
古都を旅する

京都の霊性 「霊性の京都学」最終回

鎌田東二「霊性の京都学90 最終回「京都の霊性」」『月刊京都 2017年3月号』いつかくるものと思っていましたが、とうとう最終回になりました。このところブログのネタにして来ましたが、7年半も鎌田東二先生に付き合って、月刊京都を買い続けてきた...
読書時間

『中村直勝著作集第7巻 歴史と人物』(1978)

中村直勝『中村直勝著作集第7巻 歴史と人物』淡交社、1978年月報から読む。「中村先生の人物論の背景」の時野谷 勝(大阪大学名誉教授)は京都大学での講義の思い出を書いていた。「例えば女房奉書などが発給される過程の制度的な解説だけでなく、差出...
読書時間

『進化しすぎた脳』(2007)

池谷裕二『進化しすぎた脳 中高生と語るの最前線』ブルーバックス、2007年、2016年第30刷巷に人工知能の本が溢れている。松尾豊『人工知能は人間を超えるか』(2015)を手にしてから半年が経ったけど、この分野の本が選べないでいる。そこで、...
古都を旅する

天龍寺

週刊新潮の「とっておき私の京都」芥川賞作家の村田沙耶香氏の2回目は「天龍寺」でした。曹源地も周りが雪景色です。金閣寺よりもおもろいなあ。雪が降ったら天龍寺や、金閣寺は外を歩くしかないのに対して、天龍寺は書院から眺められる。プラス1は「御髪(...
読書時間

『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』(2016)その2

ティナ・シーリグ、高遠裕子訳『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』CCC メディアハウス刊、2016年第2刷前回は時間切れのためどこかで続きを書くつもりだったが、かなり経ってしまった。スマホで表を作るものの、ココログの設定が分からずに...
断片記憶

春はspringか

平安朝の歌集の四季の部立は春から始まる。1年が立春より始まるからである。しかし、在原元方の有名な歌にあるように暦とずれることもあった。春は旧暦の暦月の正月から3月である。二十四節気では立春から立夏の前日までが春である。暦月の正月と節月の正月...
シガモノ

『行 比叡山千日回峰』(1979)

『NHK特集 行 比叡山 千日回峰』酒井雄哉(哉は右上から下へのはらいがなし)師の最初の千日回峰行である。1979年1月5日の放送であった。放送は1978年10月30日の堂入5日目の水汲みの場面から始まる。酒井雄哉(哉は右上から下へのはらい...