BECOMING『インターネットの次に来るもの』(その3)

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ケヴィン・ケリー、服部桂訳『インターネットの次に来るもの』NHK出版、2016年第3刷

BECOMING(なっていく)

著者のいう12の技術潮流は、何かになっていくことで、避けられないものである。その象徴として、BECOMING(なっていく)がある。

その意味で、分かり難い観念かもしれない。

コンピュータが電話で繋がることが、30年ほど前に起きて、現在がある。インターネットは現在進行形であり、今後、30年先はまだ現れていない技術やサービスがインターネット社会を動かすことになると考えられている。

技術を抽象化しないと、瑣末な議論になりそうである。確かにコンピュータによる認知技術は進むだろう。機械翻訳の精度も上がってきた。ゲームではコンピュータに人間は勝てなくなってきた。コンピュータの機械学習能力が飛躍的に向上したのである。

今、ないものを想像するのは難しい。著者の議論は技術の法則性という哲学的な話になる。これは『テクニウム』で扱った。今回は、具体的なイメージで技術の未来を予測したものだ。確率の問題ではなく、不確実性の問題領域ではないのか。

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