『日本書紀の謎を解く』(1999)

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森博達著『日本書紀の謎を解く』(中公新書、1999)では、音韻学と語用により、従来の頻出語等による形態分析の限界を超えて日本書紀の成立順と述作者の推定をしています。

音韻学と語用の指摘は煩瑣ですが(普通は飽きると思いますが)、個々の事例なので理解はできます。その後の述作者の推定は駆け足で、これまでの議論は省かれており、反論の材料がないのでそうなのかなという感じです。

日本書紀が中国人、日本人(加筆を含む)、百済資料からなる日本書紀の成立区分論としては画期的です。

『日本書紀成立の真実』はまだ読んでませんが、日本人の加筆修正部分の理由や主導者の話になると総合学の話になります。

『日本書紀の謎を解く』への反論への反論を読むことで、理解は深まると思うのでそのうち読みたいと思います。

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