『大乗仏教の誕生』(2021)

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梶山雄一『大乗仏教の誕生』講談社学術文庫、2021年

書誌情報
参考文献をつけただけの一般書。『「さとり」と「回向」ーー大乗仏教の成立』講談社現代新書、1983年。「仏教の終末論」を加えた増補・改訂版を人文書院から1997年に刊行。文庫化に当たり、増補部分は〔付論〕として巻末に収めた。解説 大乗仏教の本質をつく広い視野 今枝由郎(京都大学こころの未来研究センター特任教授)。

大乗仏教の成立にゾロアスター教の影響がある点が興味を引く。

大乗仏教において他力の浄土教を扱うが、自力の禅を扱っていない。

阿弥陀信仰について、「チベット仏教では、すべての信者は一人の菩薩として、一切衆生を救うために善業を積む姿勢を放棄していない」(p.252)。「中国・日本では「功徳の回向」を受ける受動的立場」(同上)である。西谷啓治が社会倫理の問題の欠如を指摘してるという。

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