2021-09

読書時間

『批評の教室』(2021)その2

北村紗衣『批評の教室ーーチョウのように読み、ハチのように書く』ちくま新書、2021年 第2章 分析する 冒頭の批評理論については、深入りしない。 ・ポストコロニアル批評 ・フェミニスト批評 ・クィア批評 これらについては、詳細な読書案内があ...
断片記憶

自然に問う力

とある研究大会で福岡県出身の彫刻家・外尾悦郎氏のスペインのサグラダ・ファミリアの芸術工房の監督としての取り組みについてのインタビュー動画を観た。外尾悦郎氏はカッコイイし、紡ぎ出す言葉に迫力がある。もっと話を聴いてみたいと思った(注)。 「毎...
読書時間

『批評の教室』(2021)

北村紗衣『批評の教室ーーチョウのように読み、ハチのように書く』ちくま新書、2021年 新聞の書評欄について、Twitterが何やら騒がしい。ジェンダー批評は炎上しやすいようである。日本には私小説という奇妙なジャンルがあり、登場人物のプライバ...
古都を旅する

かずら清老舗

週刊新潮の古都を旅する「とっておき私の京都」舞踊家の井上安寿子氏の4回目は「かずら清老舗」でした。髪飾りの専門店です。何度か五島列島産の椿油の初物を秋に買った記憶が残ってます。六代目当主の妹さんが井上安寿子氏の永観堂幼稚園の同級生でした。 ...
読書時間

「初期歌合における文字遊び」を読む

奥野陽子「初期歌合における文字遊び ー「をみなてし」を中心にー 『國語國文』第90巻第7号41-63 目的の論考を読めば他は読むことがないのが、雑誌を扱い方である。目的を持たない読書もたまにはしないと視野が広がらない。『國語國文』に載ってい...
断片記憶

『学問の世界 碩学に聞く 上』(1978)

加藤秀俊・小松左京『学問の世界 碩学に聞く 上』講談社現代新書、1978年 碩学という言葉を聞かなくなった。専門性が深まると、井戸をいくつも掘るようなことは難しくなる。学問の方法論に共通のものがあるとすれば、専門以外の分野も効率的に掘ること...
読書時間

『戦国時代と一向一揆』(2021)

日本史史料研究会監修、竹間芳明『戦国時代と一向一揆』文学通信、2021年 一向一揆側のことはよく分からない。どうしても戦国大名側から見てしまっていた。 本書は4章からなり、各章は宗主毎になっている。 第1章蓮如の時代ーー戦国時代の幕開け 第...
読書時間

「『吾妻鏡』冒頭部の構成とレトリック」を読む

藪本勝治「『吾妻鏡』冒頭部の構成とレトリック」(『紫苑』第14号、2016年) 『國語國文』の藪本勝治氏の論文が面白かったので(注1)、ネットで読める論文がないか探して読むことにした。一般の読書人は論文へのアクセスが限られるのが残念である。...
視聴時間

信仰からみる京都 西国三十三所巡り『南法華寺(第六番)/岩間寺(第十二番)』

【オンライン講座】信仰からみる京都 西国三十三所巡り『南法華寺(第六番)/岩間寺(第十二番)』 2021年9月11日(土) 前半は京都観光文化を考える会の松枝しげ美氏の講演であった。 第十二番 岩間寺は通称で、正式には岩間山正法寺という。真...
断片記憶

『英語類義語活用辞典』(2003)を通勤のお供にする

最所フミ編著『英語類義語活用辞典』ちくま学芸文庫、2003年 牧野髙吉著『日本人が知らない英語のニュアンス』(角川ソフィア文庫、2021年)を読み終えて、英語の語感の本を続けて読みたいと思った。そこで最所フミの本を思い出した。最所フミ編著『...