E.H.ゴンブリッチ、高階秀爾訳『手段と目的 フレスコ画の歴史』白水社アートコレクション、1988年
本書はフレスコ画の歴史を扱っているが、「ここでは技法としての「フレスコ」ではなく、教会や宮殿など、建造物の壁面を飾る「壁画」(天井画も含めて)という意味での「フレスコ画」である」と高階秀爾氏が「訳者あとがきに」に書いている。
壁画の装飾的デザインという目的に対して物語叙述や劇的効果などの手段・手法を通じて、古代から現代までの壁画の歴史を解釈する著者のゴンブリッチ卿の講演の記録である。示唆に富んだ短い本である。
コメント