文学読解の秘訣

読書時間

谷沢永一『論より証拠』(潮出版社、1985年第2刷)を枕元に置いてナイトキャップにしている。

谷沢永一先生の「文学読解の秘訣を教わる清水好子『源氏物語の文体と方法』」(昭和56年5月17日関西大学通信 110号)を読むと、「昭和二十四年九月『国語国文』の巻頭に清水好子の学会初登場論文「物語の文体」が出現したのを国文学研究史上の画期と見る評価に恐らく誰も異存はあるまい」とある。「清水好子の以後多数の論文から、広く文学読解の秘訣を教わり続けたのであった」と書くところが谷沢永一先生らしい。

Amazonで「清水好子」で検索したら、風巻景次郎・清水好子『時代が見える人物が解る源氏物語』(ビジネス社、2008年)に谷沢永一先生が解説を書いていたのが分かった。この解説を読むためだけにポチしたくなる。

清水好子『源氏の姫君増補版』(塙新書、1967年)もヒットした。在庫があるのにびっくりする。私は古書で入手した。源氏物語の紫の上や光源氏などの美しい名前に対し、当時のあだ名を対比するところから始まる清水好子の話は面白かった。紫式部も「日本紀局」とつけられて閉口したと書いている。清少納言は「草の庵」だそうだ。『枕草子』を読み直す時があったら、注意しておこう。

#谷沢永一 #清水好子

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