『日本の神々「先代旧事本紀」の復権』を読む

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『日本の神々「先代旧事本紀の復権」』(大和書房、2004年)は上田正昭氏と鎌田純一氏の二日間(2002年11月12日と13日)の対談を本にしたもの。

「先代旧事本紀」の偽書説は序文に「聖徳太子撰」と書いてあるのに本文にそれ以降のことがいっぱい書いてあり矛盾しているとの批判だ。

著者達は序文は後から書かれたことを指摘している。本文をどう読むかは、日本書紀・古事記を読むのと同様に心して読むべきだとする。鎌田純一氏は『先代舊事本紀の研究』(吉川弘文館、1962年)で「先代旧事本紀」の校訂作業をして、日本書紀、古事記、古語拾遺からの引用を区分した。

著者達の対談は日本古代史そのものをテーマとしてスリリングな対談だった。その意味で「先代旧事本紀」の復権を上回る本と言えよう。

注)鎌田純一氏は2014年7月15日に永眠された。

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