『9プリンシプルズ』(2017)

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伊藤穰一、ジェフ・ハウ、山形浩生訳『9プリンシプルズ 加速する未来で勝ち残るために』早川書房、2017年再版

Joi Ito & Jeff Howe, Whiplash: How to Survive Our Faster Future (Grand Central Publishing, 2016)の全訳だと山形浩生氏が訳者あとがきで書いている。

初版が2017年7月15日、再版が7月16日ってどういうことなのだろう。初版の見積りをどこかで変更するにしても、初版を増やせばいいだけのような気がする。1日違いということに加速するビジネスを感じるのは私だけではなかろう。

原題のWhiplashはむち打ち症なので、加速感を表すのに面白いが伝わらない。日本語訳は中身の話だ。

9つのプリンシプルズを山形浩生氏が敢えて泥臭く訳したのを対比してみると、山形浩生氏の見方が見えてくる。ノリはそんな感じで、疑ってみる必要がありそうだ。この原理はこの先も有効なのか。

プリンシプル    泥臭く訳す山形氏

権威より創発    自然発生的な動きを大事にしよう

プッシュよりプル    自主性と柔軟性に任せてみよう

地図よりコンパス    先のことはわからないから、おおざっぱな方向性で動こう

安全よりリスク    ルールは変わるものだから、過度にしばられないようにしよう

従うより不服従    むしろ敢えてルールから外れてみることも重要

理論より実践    あれこれ考えるより、まずやってみよう

能力より多様性    ピンポイントで総力戦やっても外れるから、取り組みもメンバーも多様性を持たせよう

強さより回復力    ガチガチに防御をかためるより回復力を重視しよう

モノよりシステム    単純な製品よりもっと広い社会的な影響を考えよう

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