断片記憶

師走雑感

師走になった。 流石に本を片付けてから半年経つと散らかり始まる。エントロピーは増大するわけだ。油画など意外に場所をとるものも買ってしまったので、少し反省している。引き出しに入っていたコースターはLe Petit Parisienで使ってもら...
ひととき

98「土管の猫、箱の中の犬」千宗室

ひととき 2017年12月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「土管の猫、箱の中の犬」というタイトルでした。家元が半世紀以上前の話を思い出したようです。仔猫は土管の中から救い出せなかったけど、箱の中の仔犬は飼うことができ...
古都を旅する

松原橋

週刊新潮の「とっておき私の京都」作家の梓澤 要氏の2回目は「松原橋」でした。空也上人の万燈会(まんどうえ)が行われたという鴨川の河原に立つ梓澤要(あずさわかなめ)氏の足元に昔は髑髏が転がっていたと想像すると六波羅の性格が見えてきます。 プラ...
書籍目録

2017年11月購入図書

2017年11月購入図書 霜月は本が恋しくなる月だ。しかし、いざ本を手にしても読む気力が湧いてこないのはどうしたことか。買った時にあったかもしれない読みたいという気持ちはどこに行ったのか。 (購入後記) 数多の作品の誘惑を断って選んだ本は『...
書籍目録

2017年11月購入古書

2017年11月購入古書 手元に残す本を選ぶというのは悲しいけれど、新たに知を得ようとすれば場所を譲らなければいけない。人生に許される時間は無限にはない。今年を振り返っても1年に100冊を読み、残りは調べ事に使うことで時間は経ってしまった。...
読書時間

『兼好法師』(2017)

小川剛生『兼好法師 徒然草に記されなかった真実』中公新書、2017年 兼好法師著、小川剛生訳注『新版 徒然草 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫、2017年)を読んだ時、兼好法師の出自や経歴について、従来言われてきたことは吉田兼倶による捏造で...
断片記憶

運慶展は観ないで終わる

末法の世に生まれたのが運慶である。 みうらじゅん氏が運慶のデビュー作の大日如来座像に康慶実弟子運慶という銘と花押を入れているのを仏師というより彫刻家ではないかと言う。末法は仏法が衰え、修行して悟るもののいない時代である。 円成寺の大日如来坐...
断片記憶

「山口椿 ざわざわの宴」

論語塾の後、子安宣邦先生を囲んで食事をしながらダラダラと話をしてお開きになってから、炙りものにする燻製を探したが、いいのがないのでアーモンドを買って向島へ向った。 昨夜に引き続き山口椿氏を囲んで飲む会の第二弾「山口椿 ざわざわの宴」が仕立直...
断片記憶

「倒錯的正論? avec 山口椿」

夕方、ぜんやさんで山芋のとろろと大根をうどんの出しで炊いたものをあてに山形の酒を飲んでから、Le Petit Parisienのイベント「倒錯的正論? avec 山口椿」に行った。 オーナーの石川順一氏が京都在住の山口椿氏をお招きして共に語...
読書時間

『夢の華』(1998)

山田修司『夢の華』毎日コミュニケーションズ、1998年第2刷 山田修司詰将棋作品集である。第100番のタイトルを「夢の華」としている。故二上達也九段が「序にかえて」を書いていて、「暗示的」と評していた。第100番はタイトルだけの未完の譜だっ...