断片記憶

『あんこの本』(2010)

姜尚美『あんこの本』(京阪神Lマガジン、2010年)あんこが苦手な著者が松寿軒のあんころ餅で目覚めて、あんこの本を書いてしまった。39軒の写真を見ているだけで楽しくなる本だ。松寿軒のあんころ餅は土用の入りの日に作られる。亀末廣の大納言は11...
断片記憶

読むということ

南直哉『『正法眼蔵』を読む』(講談社選書メチエ、2008年)読むということに関して、著者は次のように言っている。「「内容」は読者の頭の中、その読みという行為の中に生成される。そこにしかない」。当たり前のことだが、しばらく、「読むこと」を考え...
旅の時間

日野春へ犬飼勉を見に行く

犬飼勉のまなざしへ行く。犬飼勉のまなざしについてはすでに書いた。今日は実際に出かけて見る。日野春駅へのアプローチは、新宿から特急あずさで韮崎まで行き、各駅の小淵沢行に乗換えて3駅である。窓側の席の選択が悩ましい。朝陽が眩しいのでD席はブライ...
散歩時間

下北沢のB&Bへ行く

ケヴィン・ケリーの話を聴きに下北沢のB&Bへ行った。B&Bは初めてだったが、満席であった。4,860円という値段の本を買ってきた人、これから買う人の集まりだ。ケヴィンの20分程度のプレゼンのあとは、ほとんど会場とのやりとりだった。ケヴィンは...
シガモノ

一片月生海

2014年10月の染筆カレンダーは、滋賀院門跡 門主 井深観譲 師であった。「一片月生海」(いっぺんのつきうみにしょうず)(大意)ただ一つの月ではあるが、海の上に上がると、この月の美しさに大勢の人が只、見とれてしまう。花や月の美しさに見とれ...
読書時間

『仕事に効く 教養としての「世界史」』(2014)

出口治明『仕事に効く 教養としての「世界史」』祥伝社、2014年知人からのメールで、面白い本であるとの紹介があった。この本を読むと代替に処分可能な本が見えてくると言われた。一読して、面白い。自分が知らないところを埋めてくれる。著者はライフネ...
旅の時間

温習會2014の千秋楽

温習會の千秋楽を観る。舞妓さんは昨日と同じ「菊づくし」だった。番組をいただいた茉莉佳さんが出ていたのでこれで見たよと言えるというわけだ。清元 女車引はなんと千代役の豆涼さんに代わりまめ蝶さんになっていた。地唄 袖の露は豆弘さんと佳つ磨さん長...
読書時間

『武士道ー 侍社会の文化と倫理』(2014)

笠谷和比古『武士道ー 侍社会の文化と倫理』エヌティティ出版、2014年「武士道」という言葉の使われ方を史学実証主義の方法を用いて究明する。いわゆる「武士道」に関する本は避けていたが、『主君「押込」の構造』(講談社学術文庫)の著書である笠谷和...
旅の時間

温習會2014

温習會は10月1日から6日まで祇園甲部歌舞練場で開催される。温習會は出番が1日・4日、2日・5日、3日・6日に分かれて各人の出番は二回ある。今日は5日なので2日・5日の組の二回目だ。チケットは芸妓・舞妓さんからお茶屋を通じて入手する。大概は...
断片記憶

裾野が支える

裾野は大切だと思う。新丹那トンネルを出て、富士山が東南の裾野をひろげているのが見える。雪でもあれば大きく見える。そのうち愛鷹山に隠れた富士山の頂上部が愛鷹山と並ぶように見えるがどおってことのない山に見える。それが、南西に裾野を広げ始めると我...
断片記憶

大阪までよういかん。

「大阪で生まれた女」という曲があって、カラオケでよく歌ったが、大阪の人が東京へはよういかんという気持ちがよくわからなかった。しかし、京都の人と話していると、東京どころか大阪までよういかんといっている。何もわざわざ大阪へいかんと京都で済むこと...
断片記憶

「うたげ」の語源

「うたげ」の語源が「うちあぐ」にあるという。「打ち上ぐ」は一つのものごとが、完結・終了して、上がりの状態になることだ。この区切りをつける「打ち上げ」のことを京都では「足洗い」と称する(上野誠『万葉びとの宴』講談社現代新書、2014年)。「足...
読書時間

『京都をてくてく』(2010)

小林由岐『京都をてくてく』祥伝社、2010年『京都をてくてく』は著者のお散歩の第二段だ。上賀茂、紫竹・紫野、小川・御所西、修学院・一乗寺、東山七条、洛南東山が今回のお散歩エリアとなる。中心部が主体の『京都でのんびり』に比し周辺部が内容となっ...
古都を旅する

『月刊京都 2014年10月号』でずいき神輿を見たくなる

『月刊 京都』が面白い。2014年10月号は京都・野菜暮らし特集である。なかでも、「農家も支える北野天満宮「ずいき神輿」」(取材 深井元恵)は野菜農家の佐伯昌和氏へのインタビューを交え、ずいき祭をコンパクトに4Pでまとめている。ずいき祭は1...
旅の時間

『京都手帖2015』で遊ぶ

毎年愛用している光村推古院の『京都手帖2015』も去年と同じリバーシブルな柄だった。ただし、京都限定版。過去に訪れた行事、寺社データや文化施設をマーカーして、『京都手帖』に載ってない能楽堂や京都工芸繊維大学の美術工芸資料館など大学の資料館を...