京都

断片記憶

本の中の京都

土の中の京都は考古学の成果であり、『つちの中の京都』という名の本すらある。もう、今はない平安京は考古史料と文献史料から見ていくことになる。過ぎ去った時間は取り戻せないので、再現性のないことは、僅かに文字史料と絵画史料を頼りに考えるしかない。...
ひととき

194「山あいのすき焼き」千宗室

『ひととき』2025年12月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「山あいの好き焼き」というタイトルでした。家元が寺町のすき焼きの老舗Mについて、面白い見方をしていました。「中に入れば案内される廊下の照明が生み出す影はあの...
ひととき

193「赤帽のいた頃」千宗室

『ひととき』2025年11月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「赤帽のいた頃」というタイトルでした。家元が京都駅のインバウンドの混み具合を嘆くお話でした。赤帽さんというポーターがいた時は、和服が入って荷物が増えた家元の...
読書時間

「京都東山大仏千僧会について」

『蓮華 仏教文化講座たより』vol.108 2025第575回仏教文化講座 令和7年2月16日(日)河内将芳「京都東山大仏千僧会について」(pp.16-19)という講座の紹介文章を読む。講座を聴講できればそれに越したことはないが、京都に住ん...
ひととき

192「名残の夏」

『ひととき』2025年10月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「名残の夏」というタイトルでした。久しぶりに家元の散歩のお話でした。上賀茂方面を目指し、賀茂川を北山橋まで歩き、上賀茂橋より先は草いきれの壁に阻まれたようで...
読書時間

「京都ぶらぶら」を読む

石川淳『夷齋遊戯』筑摩書房、1963年修学院離宮を「灌木というナマのままの材料を使って、蔵よりも厚く塗りこめ、橋のように廣く架けわたした城壁がここにある」(p.101)と表現している。夷齋先生、だいぶ調子がよろしい。「城のない城壁。そのくせ...
ひととき

191「ドローンの飛ぶ空」千宗室

『ひととき』2025年9月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「ドローンの飛ぶ空」というタイトルでした。家元の御尊父様の千玄室さんが亡くなられました。寂聴さんも亡くなられたので、もう、京都の昔を語れる人も少なくなりました...
四都手帖

四都手帖2025年09月【編集中】

2025年9月の私的な愉しみと記憶9月は長月といった。以前は萩まつりなどを見たものだが、萩の花の時期が遅れている感じがする。早咲きの萩と遅咲きの萩があることは承知しているが、見事な萩に出会うことはなくなってしまった。【古都】草間彌生 版画の...
ひととき

「朝と夜の京都」は面白い

ひととき2025年8月号の特集は「朝と夜の京都」でした。松本隆さんの夜あそびの方にコメントします。作詞家の松本隆さんは京都に住み始めて12年だそうです。深夜喫茶しんしんしんで寛ぐ松本隆さんが、店主の西條豪さんに案内され京都の街中へ。陽の落ち...
断片記憶

暑中お見舞い申し上げます

ひととき

189「庭の水鏡」千宗室

『ひととき』2025年7月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「庭の水鏡」というタイトルでした。家元が庭をスマホのカメラをズームして眺めると、熊笹や羊歯あたりにシジュウカラやイカルがいるのでした。そのうち、急な雨で庭に水...
旅の時間

間部詮勝寓居跡にナツツバキ咲く

寺町通り押小路上ルの東側に間部詮勝寓居跡の石碑が建っている。今までさんざん歩いてきたはずなのに気に留めてなかった。たまたま、東林院さんで沙羅の花を見たので、ここにも白い花が咲いていることに気づいた。ナツツバキの花がこんなに身近に見れるとは知...
旅の時間

町家で花を活ける

小雨の烟る中、烏丸通を下って、久し振りに前田珈琲室町本店でスペシャルモーニングする。1,700円。ふわふわセットが卵焼きサンドなので、次はそちらを試したい。その後は、町家で投げ入れの教室に参加した。山野草の説明を聴き、花留めの仕方を教わった...
旅の時間

沙羅の花を愛でる会

曇り空の東京を後にする。電車はいつものように混んでいたが花園駅で降りる人は少なかった。妙心寺で金澤翔子展を観る。金澤翔子氏の書が、狩野探幽の龍の天井画のある法堂に始まり、本坊に展示されていた。桂春院など塔頭の方にも分散して展示されているらし...
断片記憶

新茶の季節

もう蒸し暑くなり始めた皐月の下旬に新茶が届く。甘味処の店主が、去年から茶葉が手に入りにくくなったと言う。今年はその影響がはっきり出て柳櫻園さんでは新茶は一種類となったと相方からのメッセージにあった。いつものパッケージしか知らない私は、茶葉の...