平山優『大いなる謎 真田一族』(PHP文庫、2015年)
一般書である。真田一族の謎を100の質問で明らかにしょうという意欲作である。文庫本なので読みやすい。気鋭の日本中世史家で、来年の大河ドラマ「真田丸」の時代考証を担当する著者の本を前に読めてよかった。専門書だと系譜の考証に多くの頁を割いてしまうのだが、そもそも、系譜は目的を持った作り物なので限界がある。
池波正太郎の『真田太平記』などの小説を読んだ記憶が歴史としての真田一族(と言っても、ここでは幸綱、昌幸、信之、信繁が語られているので、前著の『真田三代』(PHP新書、2011年)と扱う範囲は同じである。)へのバイアスになっている身としては、最新研究でおさらいしてもらえることは嬉しい限りだ。
真田幸綱編 25問
真田昌幸編44問
真田信之・信繁編31問
コメント