断片記憶

柿食う秋

知り合いから頂いた甘柿が柔らかくなったので陽の短くなった午後に食べることにした。秋の初めはいちじくで、次は梨、栗ときて、柿を食べれは、高い空がそこにあるのである。想像力といものは吉田健一がいうようにそのように働くのである。柿剥いて 秋を舌す...
書籍目録

2023年10月購入図書(その7)

神無月も下旬である。(購入後記)本を買う動機をメモして、後々の購入に役立てる目的で購入後記を書いてきたつもりだったが、失敗を繰り返すのは本の見極めがまだ十分でないからであろう。要するに甘いのである。本書は英語の発音と綴り関係を原理的に追求し...
ひととき

169「パンを食べる」千宗室

2023年11月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「パンを食べる」というタイトルでした。有名人は気疲れするのでしょう。新型コロナウイルス以降はホテルの朝食をルームサービスに切り替えたといいます。私も京都ホテルでルームサ...
散歩時間

春雨や風子 落語八百席第16回

8月で懲りずにまたやって来ました。お江戸両国亭で春雨や風子さんの落語八百席を聞きに来たわけです。風子さんはいつものスケッチブックを使った江戸時代の長屋の講義に始まり、演目は「初天神」で飴を落とすところまでで端折ってました。次の「演芸大会」で...
断片記憶

人文主義者は何を読んでいたのか

本をどう読むかはいつだって課題である。歳を重ねたらモラリストを読めという谷沢永一の勧めもあって若い頃に読んだパスカルを読むことになるのだろうかとなんとなく考えていた(注1)。先日ゲンロンカフェで取り上げられた坂部恵について調べてみたら、哲学...
古都を旅する

丹生川上神社下社

週刊新潮の古都を旅する「とっておき私の奈良」歌人の種村弘氏の3回目は「丹生川上神社下社」でした。奈良県吉野郡下市町は歌人の前登志夫の生まれ故郷です。丹生というのは古代の水銀鉱山の跡といわれています。丹生川上神社下社は気になるところですが、ま...
断片記憶

RIP 財津一郎

財津一郎さんが2023年10月14日にお亡くなりになりました。89歳でした。てなもんや三度笠の浪人役ですが、なんと蛇口一角(へびぐち いっかく)という名前までは覚えていませんでした。あのギャグは最近のコマーシャルでも聞いていたようなのでなん...
書籍目録

2023年10月購入図書(その6)

神無月も後半戦になった。今月は神田古本まつりがある。このところ古書購入は控えている。古書を買うことには葛藤がある。持つことで価値を発揮本が少ないのである。そうなると保有コストを上廻る利便性が期待できないので、即処分していくしかなくなる。(購...
断片記憶

高野山を想う

神保町でワゴンを漁っていて渡辺照宏・宮坂宥勝著『沙門空海』(筑摩叢書、1967年)が出てきた。昨日読んでいた竹内信夫著『空海入門』(ちくま学芸文庫、2016年)によると、竹内信夫氏が学生時代に出会ってフランス文学を続けながらも空海の本も読ん...
断片記憶

RIP 谷村新司

シンガーソングライターの谷村新司さんが2023年10月8日死去したといニースが入りました。74歳でした。ほんとに長い間ご活躍されてました。ご冥福をお祈りします。