断片記憶

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觀音勤行儀

夏目漱石など、神経衰弱な人の本を課題図書で読んだりしたので、精神が傷つけられたかも知れない。俗な本は精神を疲れさす。こういう時に癒される本が手元にないのでは、何のためのライブラリーなのか、全部放り出したくなる気持ちを抑えて、觀音勤行儀の埃を...
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東山魁夷漬け

東山魁夷漬けというわけで、唐招提寺御影堂障壁画を見たことを思い出している。 『東山魁夷 美の世界シリーズ』の2巻と3巻の世界を2度見に行ったのだった。毎年6月6日が開山忌なので、前後合わせて3日間御影堂が公開されていた。しかし、御影堂が平成...
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『念佛機』を読む

『念佛機』光と音の専門店HAO HAO HAO『念佛機』は自動念佛機(ブッダマシーン)を紹介した16頁の小冊子だ。「ブッダマシーンとは… 2005年に中国の現代音楽ユニットFM3が発売したアンビエントループマシーンの名称」だという。ambi...
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『書痴の散歩』(1932)の話

齋藤昌三『書痴の散歩』書物展望社、1932年私が戦前の本を持っているとは、私の周りにいるひとは想像できないに違いない。新し物好きでミーハーと思われているが、例えば、書痴と言われた齋藤昌三の『書痴の散歩』(書物展望社、1932年、1,000部...
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表と裏

やまと尼寺精進日記を見ていたら、生け花の師匠が花に表と裏があると言って花の飾る向きを説明していた。日の当たる場所が表で反対側が裏である。花と葉を見て表と裏を見分けていた。樹木も北側と南側ある。自然はそう作られているが、人工物に囲まれているわ...
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『サイバネティクス』(2011)を買う

学会の定例研究会でNorbert WienerのCYBERNETICSを読むことになったという発表を聴いたので、本屋に行ったら、岩波書店で1961年の第2版を翻訳したものが文庫本になっていた。昨今の人工知能ブームのせいで機械学習が身近になっ...
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言問橋

吾妻橋から白鬚橋までの隅田川の両岸の桜が散って、新緑が萌え始めたが、まだ、イチョウの木が小さな葉を伸ばしだした頃の言問橋
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グミの花

今年は3月の終わりから4月の初めにかけて東京の天候は寒かったせいもあるが、今年もグミの花が一杯である。落葉するナツグミ
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高足の芸

北野祭礼図絵巻を見ていると、棒に乗った男女が描かれている。田楽の名の由来となった高足(こうそく)については、春日大社の元権宮司の岡本彰夫氏が『ひととき』2018年12月号に「儀式の解読」を書いていたことを思い出した。高足の芸は難しいので春日...
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4月1日あるいはエイプリルフール

相変わらずココログの混乱は続いている。この失敗事例から我々は何を学ぶのだろうか。時は経つものである。その感じ方は年齢や体調によっても一定ではない。日々、少しの時間を捻出して読書やblog書きに充てている。もっとも、長時間の読書には耐えられな...
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読書の傾向について

このところ、電車で読書することで、ブログにメモしてきた。混んでいて本を読めない時もあれば、読んでいて乗り越すこともある。『和歌とは何か』渡部泰明、2009年『沖縄の聖地 御嶽』岡谷公二、2019年『秀吉の大仏造立』河内将芳、2008年この3...
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ここらで一服

今年の1Qの最終月となった。残りの4週をどう使うか。そもそも、今年は計画を立てていなかった。わずかに読書について新刊本、古書そして積読本の割合を決めたくらいだった。元木泰雄氏の『源頼朝』(2019年)を読んでいて、同時代人の慈円の『愚管抄』...
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ドナルド・キーン氏逝く

ドナルド・キーン氏が2019年2月24日に亡くなられた。1922年の生まれで96歳だったという。氏の残してくれた本をどう読んでいったらよいのか。今はまだ何も分からない。ご冥福をお祈りするばかりである。
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ベルリンの壁の向こう側

ZERTIFIKAT Original Berliner Mauerstein若者からベルリンの壁の土産をもらった。ベルリンのレンガはドイツの歴史のピースである。vom 13. August 1961bis 9.November 1989....
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「辞本涯」の語感

竹内信夫『空海入門 弘仁のモダニスト』ちくま学芸文庫、2016年竹内信夫『空海入門 弘仁のモダニスト』(2016年)を読み返して、DVDを見始めてしまった。そもそも、空海が高野山を創建するときに冬の高野山を「山高雪深、人迹難通」と形容した手...