今年の1Qの最終月となった。残りの4週をどう使うか。そもそも、今年は計画を立てていなかった。わずかに読書について新刊本、古書そして積読本の割合を決めたくらいだった。
元木泰雄氏の『源頼朝』(2019年)を読んでいて、同時代人の慈円の『愚管抄』の記述について慈円の見解を否定する箇所がでてくる。慈円の評価はどのようなものなのか。読み直してみることにしたい。
慈円、大隅和雄訳『愚管抄 全現代語訳』講談社学術文庫、2012年
長崎浩『乱世の政治論 愚管抄を読む』平凡社新書、2016年
山崎貞『新々英文解釈研究(復刻版)』研究社、2008年
昭和40年(1965年)の『新々英文解釈研究』の新訂新版の復刻版とある。初版は大正元年(1912年)の『公式応用 英文解釈研究』だというから、長い歴史があった。
何で今さら、英文解釈本を読もうとするのか。英語の勉強のためではなく、Google先生と遊ぶためである。そして、参考書という知識パッケージの在り方を考えてみたい。私が訳せなかった英文解釈のために。
山崎貞『新自修英文典(復刻版)』研究社、2008年
昭和38年(1963年)の『新自修英文典』の増訂新版の復刻版とある。初版の『自修英文典』は大正2年(1913)というから畏れ入る。
学習参考書の復刻版を探そうと思ったのは、英語教育史を読んでいて、どのようなものであったかを知りたくなったからだった。日本人が英語を通じて西洋と格闘するのを知るのは私のテーマでもある。何がどのように読まれたのかを具体的な事例から見ていくのは私の方法論でもある。日本語の表現形式や日本人の発想法も変わってきているのは、本の事例を見ていくと分かる。半世紀前に改訂を終えた参考書を読む意味はそういうことろにもある。
齋藤秀三郎著、豊田實増補『熟語本位 英和中辞典 新増補版』岩波書店、1933年、2001年新増補版第43刷
1786頁の英和中辞典が研究所にあった。若者が辞書とか処分していったが、この本は何故か残された。売れないとみたのだろう。確かに箱は古めかしい。内容も相応している。
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