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『テクストの発見』(1994)その3

大澤吉博編『叢書 比較文学比較文化 6 テクストの発見』中央公論社、1994年 「テクスト」概念は拡張されているようだ。文字だけがテクストではない。菅原克也「テクストとしての風景」を読むと次のようなフレーズに出会う。 「テクストということば...
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『テクストの発見』(1994)その2

大澤吉博編『叢書 比較文学比較文化 6 テクストの発見』中央公論社、1994年 2018年10月6日の記事を例に検討してみる。 料亭十牛庵を見学(A) 軽めのランチを頂いて、相方と話す午後の時間はすぐに経ってしまう。ベランダ席へ出てデザート...
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『テクストの発見』(1994)

大澤吉博編『叢書 比較文学比較文化 6 テクストの発見』中央公論社、1994年 ある時、自分の文体の不思議さに気がついた。過去のことを書いているのに過去形を使っていない。「〜した」といように「タ」で終わらない。「〜する」のように現在形が使わ...
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『仏典をよむ』(2009)

末木文美士『仏典をよむ 死からはじまる仏教史』新潮社、2009年第2刷 黙って、鎌田東二『南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜』(平凡社新書、2020年)を読み飛ばせばよいのに、熊楠の密教と賢治の法華経のことが気になって寄り道...
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『南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜』(2020)

鎌田東二『南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜』平凡社新書、2020年 鎌田東二氏によると南方熊楠は「横一面男」で宮沢賢治は「縦一筋男」だという。熊楠は「あらゆるものごとや出来事にどこまでもつながっていって果てしがない、キリが...
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『雪山放浪記』(2012)

星野秀樹『雪山放浪記』山と渓谷社、2012年 「放浪記」が使われてしまった。当時は本のタイトルで残っていたのが不思議なくらいだった。林芙美子の『放浪記』(1930年)を元祖として「放浪記」が付いたものは多かった。だから、ブログのタイトルに使...
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『古代史講義【宮都篇】』(2020)その2

佐藤信編『古代史講義【宮都篇】』ちくま新書、2020年 前回は南山城を回った断片記憶を書きました。 平安京は本書に触発されましたがどう書いたらよいのでしょう。構想が纏まりません。 平安京遷都は以前に『日本後紀』から書き出したことがあるので、...
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『古代史講義【宮都篇】』(2020)

佐藤信編『古代史講義【宮都篇】』ちくま新書、2020年 本書は15講からなり、古代の飛鳥の宮々から平城京、平安京、桃崎有一郎氏の『「京都」の誕生』(2020年)で扱った白河・鳥羽までがとりあげられています。その他に太宰府、多賀城、平泉もそれ...
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『仏教の思想9 生命の海〈空海〉』(1996)

宮坂宥勝・梅原猛『仏教の思想9 生命の海〈空海〉』角川ソフィア文庫、1996年、2003年第6版 書誌情報 『仏教の思想』全十二巻の第九巻として角川書店から1968年に刊行されたものを文庫化したもの。 研究所に文庫があったので読むことにした...
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為政第二を読む

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫、2000年、2004年第6刷 為政第二を読む。 19 子曰。道之以政。斉之以刑。民免而無恥。道之以徳。斉之以礼。有恥且格。 宮崎市定は評釈を加えていなので、子安宣邦『仁斎論語 上』(ぺりかん社、201...