師走は呆気なく終わり、はや正月気分も抜けようとしている。
(購入後記)
なんと山括弧塾のオンライン講座を申し込んでから、Web春秋を読んでいる。逆だと言われても仕方がないことだ。しかし、私は永井均氏の本を通勤時間に読みながら、どんどん遡る読み方をしてきたので哲学探究2以降の本は読んでいない。いずれ読むだろうと思っていたところ、X(formerly Twitter)に永井均氏が冬季オンライン講義の案内を載せたので即申し込んでしまった。ラテン語講座と開催日が被るが、時間はギリ被らないのでなんとかなると思っている。
永井均氏の山括弧塾を聴くために、Web春秋のカントの誤診ーー『純粋理性批判』を掘り崩すを読み始めたら、『独在性の矛は超越論的構成の盾を貫きうるか』の第1章段落2が引用されていた(第1章第6段落)。まずここを押さえておく必要があると思ったので3巻本を完結することにした。
永井均氏の以下の言葉に刺激されて、一生縁がないと思っていた『純粋理性批判』を買うことにした。
「したがって、これをカント哲学への入門として使う方はあまりいないとは思うが、そのように使うこともできることは強調しておきたい。そういう入門の仕方こそが、ある哲学への最も有効な入門の仕方であるともいえるからだ」(Web春秋のカントの誤診ーー『純粋理性批判』を掘り崩す 第1回「はじめに」第2段落)。
カントの『純粋理性批判』は岩波文庫と光文社古典新訳文庫とがあり、どちらでもよいということになっているので、7冊本の方は対象の3巻目が揃っていなかったので、3巻本の岩波文庫を選ぶことにした。第1回ではB55(上巻)、B405(中巻)がコメントされていた。
第2回では10回の構成が示されていた。冬季講義はそのうち5回までに対応するという。後半は来年になるのか、子安宣邦先生のように毎月のようになるのか気になるところではある。
「以下、この第二章ではカテゴリー論について、第三章では第一版(いわゆるA版)の演繹論について、第四章では第二版(いわゆるB版)の演繹論について、第5章では図式論について、第6章では原則論について、それぞれ多少とも批判的に論じていくことになる」(Web春秋のカントの誤診ーー『純粋理性批判』を掘り崩す 第2回第2章第1段落)
これを見ても感性ではなく悟性の話が中心であることは予測できる。
【思想】
永井均『独在性の矛は超越論的構成の盾を貫きうるかーー哲学探究3』春秋社、2022年
カント著、篠田英雄訳『純粋理性批判 上』岩波文庫、1961年、2023年第74刷
カント著、篠田英雄訳『純粋理性批判 中』岩波文庫、1961年、2022年第63刷
カント著、篠田英雄訳『純粋理性批判 下』岩波文庫、1962年、2022年第62刷
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