2020-01

読書時間

『忌み名の研究』(1992)

穂積陳重著、穂積重行校訂『忌み名の研究』講談社学術文庫、1992年穂積家三代穂積陳重(ほづみのぶしげ)は法学者であり、子の穂積重遠も同様に法学者であり、穂積重遠の『新訳論語』(講談社学術文庫、1981年)は谷沢永一先生のお勧めによって入手し...
ひととき

奈良その奥から 16「美しく老いる」

岡本彰夫 『ひととき』2020年2月号元春日大社権宮司の岡本彰夫氏が「美しく老いる」について『ひととき』2020年2月号に書いていました。「ツロク」(均衡)が大切だというお話でした。岡本彰夫氏が母に言われたそうです。骨董好きな岡本彰夫氏にそ...
断片記憶

並行読書の罠

本を幾つか開いて見比べながら、『老子』を読みつつ、疲れたら、他の本を開き、それが疲れたら目を閉じて、覚めたら、また他の本を選んで読む。そんなことを正月以来続けてきたので、メモを読んでもポイントが何だか分からなくなってしまった。枕元が収拾つか...
ひととき

124「クラゲドーム」千宗室

ひととき 2020年2月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「クラゲドーム」というタイトルでした。家元の住んでいる辺は夜空が広いといいます。「真っ黒で、所々が茄子紺で、雲の輪郭が伺えるように思える晩もある」といいます。し...
読書時間

『老子』(2008)

鉢屋邦夫訳注『老子』岩波文庫、2008年、2019年第18刷加島祥造の『伊那谷の老子』(2004年)を読んでいて、加島祥造の自由で奔放な「老子」を味わう前に、『老子』を読んでおこうと思って書庫を探してみたが、見つからないので本屋でいくつかあ...
読書時間

『伊那谷の『老子』』(2004)その4

加島祥造『伊那谷の老子』朝日文庫、2004年加島祥造の現代詩訳に入る前に私は寄り道をした。『老子』はどう読まれてきたのかを確認しようとしてみた。2、3の本をめくってみたわけである。加島祥造が誰にでもある『老子』体験について書いていた(「初の...
読書時間

『伊那谷の『老子』』(2004)その3

加島祥造『伊那谷の老子』朝日文庫、2004年A Hundred and Seventy Chinese PoemsTransrator:Arthur WaleyCONSTABLE AND COMPANY LTD.1918をkindle版で入...
断片記憶

読書人の立場

読書人は専門家の書いた本を読む身であるが、専門家だからといって鵜呑みすることはしない。本は面白ければ読むし、つまらなければ読むのをやめる。本を読む楽しみは好奇心を適度に刺激してくれることから生ずる。理解できないものや偏りの激しいものは時間の...
読書時間

『伊那谷の『老子』』(2004)その2

加島祥造『伊那谷の老子』朝日文庫、2004年加島祥造は伊那谷の駒ヶ根を流れる天竜川の西の段丘の大徳原に建てた小屋から、東の段丘の中沢の小屋に3年前に移ったと書いている。Arthur WaleyのThe Way and Its Powerと林...
読書時間

「信長はなぜ本能寺に滞在していたのか」

現代思想令和2年臨時増刊号『総特集 明智光秀』青土社、2019年河内将芳氏が「信長はなぜ本能寺に滞在していたのか」を書いていたので読む。河内将芳氏の『信長が見た戦国京都ーー城塞に囲まれた異貌の都』(洋泉社歴史新書y、2010年)と『宿所の変...