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『書物展望 創刊號』(1931)

『書物展望 創刊號』(1931) 戦前に書物展望社から出た『書物展望 創刊號 七月號』(昭和6年、1931年)を読む。知人に貸していたのが帰って来た。『書物展望』は国書研究同人誌である。編集同人に岩本和三郎、斎藤昌三、佐々木不知軒、庄司淺水...
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『呉越春秋 湖底の城 第8巻』(2017)

宮城谷昌光『呉越春秋 湖底の城 第8巻』講談社、2017年 闔廬のあとを継いだ呉王夫差が喪も明けないうちから越王勾践との戦いに臨む。執政から遠ざけられた伍子胥は遊軍を率いて越王勾践の首を狙うのだった。今回の情報戦が面白い。情報分析官としての...
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『徒然草抜書』(1990)

小松英雄『徒然草抜書 表現解析の方法』講談社学術文庫、1990年 重版して欲しい文庫の一つである。谷沢永一氏の本で知って神保町で買い求めた。そう容易く読める本ではないが、古典文学作品に関して読みかたを変える力がある。 前言 序章 文献学的解...
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『読書の学』(2007)

吉川幸次郎『読書の学』ちくま学芸文庫、2007年 先に、吉川幸次郎・梅原猛編『対話 詩と永遠 愛蔵版』(雄渾社、1975年)を再読して、吉川幸次郎の読書について抜き書きしたことは書いた。読書そのものを吉川幸次郎が書いていたのは、記憶にあった...
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言葉は一回限りの表象

吉川幸次郎・梅原猛編『対話 詩と永遠』雄渾社、1975年 本書は1967年に出版された『詩と永遠』の愛蔵版 50年前の対話である。 吉川幸次郎が本を読む能力についてまず語り出す。読書とは話者の心理に踏み込む技術だという。その技術を抜き書きす...
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『絵巻物に見る日本庶民生活誌』(1981)

戯画、伴大納言絵詞、物見高い庶民が描かれた時代だ。しかし、徳川幕藩体制は武士を権威付け、庶民に土下座を強いた。異常な武士道に気がつくのもこの絵巻物などに描かれた屈託のない庶民の笑いである。
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『城と国家』(1981)(その4)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年 Ⅲ 城と合戦 戦国好きとしてはこれが一番面白かった。結構前の話だが、新鮮に読めた。 上山春平によると「直接のテーマは、長篠合戦における信長の戦法の分析であるが、私自身の ねらいは、日本...
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『城と国家』(1981)(その3)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年 Ⅱ 京都の山城を探索する 上山春平は還暦を前にして精力的に山城踏査した。その京都編である。 私も京都一周トレイルで馬蹄形のところを回ろうと考えたこともあったが、日向大神宮から比叡山へ向...
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『三木清遺稿「親鸞」』(2017)

子安宣邦編著『三木清遺稿「親鸞」』白澤社、2017年 子安宣邦先生が解説を書き結語も載せている。昭和思想史研究会でテキストと共に販売していたので勿論購入した。 市民講座は津田左右吉の『我が國民思想の研究』の「平民文学 上」を述べたところで、...
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『城と国家』(1981)(その2)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年 Ⅰ 山城と国家論 国家論へのアプローチの復習である。 上山春平は徳川幕府を「外来の律令国家の解体過程で、日本の風土から自生した国家プラン」(『埋もれた巨像』1977年)と捉えており、「...