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『城と隠物の戦国誌』(2021)

藤木久志『城と隠物の戦国誌』ちくま学芸文庫、2021年 書誌情報『城と隠物の戦国誌』(朝日選書、2009年)をちくま学芸文庫とした。 民衆の危機管理の習俗戦国時代に、「人びとは、どうやって家族を守り、家財を守ったのか。その世の現実を、見直し...
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『古くてあたらしい仕事』(2019)

島田潤一郎『古くてあたらしい仕事』新潮社、2019年、2020年第7刷 一人出版社の夏葉社の島田潤一郎氏のエッセイである。装丁は南伸坊氏。淡々とした語り口で、生い立ちと夏葉社の創業を書いている。 島田潤一郎氏が求人の応募に断られた続けていた...
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『武蔵と五輪書』(2002)

津本陽『武蔵と五輪書』講談社、2002年 書誌情報『五輪書』の現代語訳と津本陽氏の評釈からなる。渡辺一郎校注『五輪書』(日本思想大系『近世藝道論』所収、岩波書店、1972年)より『五輪書』の原文と付録に『兵法三十五箇条』が付いている。旧仮名...
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『密教』(2012)

正木晃『密教』ちくま学芸文庫、2012年 書誌情報『知の教科書 密教』(講談社選書メチエ、2004年)に増補したもの。 『空海コレクション』は少し早過ぎたようです。現代語訳を見てもわからないのです。「バカの壁」です。密教史の中に空海を位置付...
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『知命と成熟 13のレクイエム』(2013)

長谷川郁夫『知命と成熟 13のレクイエム』白水社、2013年 吉田健一が読みたくなって、本箱(段ボール箱)を漁っていたら、この本が出てきた。13人の初めが吉田健一である。小澤書店を創業した長谷川郁夫氏が吉田健一の評伝を出版したのは、この後だ...
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『英語独習法』(2020)その2

今井むつみ『英語独習法』岩波新書、2020年第5章からが英語スキーマ獲得のための具体的方法である。第5章 コーパスによる英語スキーマ探索法 基本編第6章 コーパスによる英語スキーマ探索法 上級編第7章  多聴では伸びないリスニングの力第8章...
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『英語独習法』(2020)

今井むつみ『英語独習法』岩波新書、2020年第1章 認知のしくみから学習法を見直そう第2章 「知っている」と「使える」は別第3章 氷山の水面下の知識第4章 日本語と英語のスキーマのズレ(第5章以下はその2)今井むつみ氏は認知科学の専門家で、...
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『パサージュ論(一)』(2020)

ヴァルター・ベンヤミン、今村仁司、三島憲一、大貫敦子、高橋順一、塚原史、細見和之、村岡晋一、山本尤、横張誠、與謝野文子、吉村和明訳『パサージュ論(一)』岩波文庫、2020年書誌情報岩波書店の『パサージュ論』は単行本全五巻が1993年に刊行さ...
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『定本酒呑童子の誕生』(2020)その3

髙橋昌明『定本酒呑童子の誕生 もうひとつの日本文化』岩波現代文庫、2020年大江山(大枝山)は四角四境祭が行われたところで、酒呑童子の首塚が祀られている。「古代・中世を通じ「鬼気」のより来る場所として、同時にその侵入をさえぎり、都を頂点とす...
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『物言はぬ顔』(1912)

小川未明『物言はぬ顔』春陽堂、1912年第3版小川未明の小説をLe Petit Parisienの石川さんに借りて読んだ。9頁から16頁が製本の手違いでダブっていたのには驚いたが、文章は淡々と淋しい調子で書かれていた。童子作家の顔しか知らな...