日傘を差して辿り着いたORANDで、冷茶と杏のムースを頼む。長野県産の信月(しんげつ)という杏を友人が採ってきてくれたのだと、マダムが教えてくれた。酸味の利いた杏のムースは7月から楽しめるそうだ。

杏のムース
渋味の少ない紅茶、夏摘みべにふうきのフルーティーさを味わいながら、自分の部屋の片付けに明確な方針が無いことに気がつく。
「ものを床に置かない」というのは部屋をカオスにしないための掟に過ぎず、「部屋をどのようにしたいか」という目的ではないのだ。CDをゆったり聴ける部屋にするのか、テーブルを片付けてPC作業のデスクにするのか、部屋をどう利用していくかをまるで考えていなかった。これまではただ、ソファーに座って疲れた身体をエアコンに向けていただけだったのだ。
気になっていた店の本棚を見てみた。本棚の端に神奈川近代文学館の清岡卓行のパンフレットが挿さっていた。年譜を追うと、1964年、42歳の時に法政大学の専任講師となりフランス語を教えたとある。1980年、58歳で退職。私が講義を受けていたのは、ちょうど退職される数年前のことだった。

ORAND
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