『調べる技術』(2021)

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小林昌樹『調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス』皓星社、2022年、2023年第3刷
図書の分類に関する知識がないと、目的の本のありかも分からずに図書館の中を歩き回ることになる。あたりをつけることが知の世界を扱うのに必要になる。Googleで全てが検索できるわけではなく深層データを見るには特別な方法がいる。
本書はレファレンスという知を巡る技法について語る本である。リサーチ前の段階を扱うと言っていい。
古代のアレクサンドリア図書館や清朝の乾隆帝による四庫全書は当時の知の集合を目指したものだった。インターネットが登場したが、人類の集合知なるものはいまだ形成されてはいない。
近代日本において幾つかのデータベースが作られては無くなっていった。本書は図書館司書の書誌情報を巡る政策の批判とも読めるし、カテゴライズされた情報の扱い方を実践に即して解説している本とも読める。情報はどのように保持すべきであるのか考えながら本書を読んだ。

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