『日本人が知らない英語のニュアンス』(2021)

Goinkyodo通信 読書時間

牧野髙吉『日本人が知らない英語のニュアンス』角川ソフィア文庫、2021年

日本語と英語のずれを扱った本である。英語が外国語であるとの緊張感がなくなっいたので、英語のニュアンスは新鮮に感じた。英文解釈構の本は英語の文の構造に着目していたので、個々のwordsについてはあまり気にせずに読んできた。多義語に注意していたくらいである。通勤のお供としてちょうどよい。

第1章 日本語と英語の単語のずれ
日本語と英語で単語の指すもの違いを取り上げる。入門的な内容だ。

「腰」とhip(48頁)
日本語の「腰」に当たる英語がないので、背中の下の部分
「腰が痛い」は、
I have a lower backache.

「背(中)」とback(55頁)
日本語の背中が首から腰までを指すのに。backは首からお尻あたりまでよ範囲が広いという説明を読むと上の話も分かる。

例文は、同じ構造だった。
My father has a lower backache.

第2章 カタカナ語と英語の意味のずれ
これも、正式な英語を知らないとカタカナ英語になることには注意が必要だ。

第3章 色・動物・食べ物のイメージ
当たり前だが文化的な背景があり、イメージが異なる。色が付いている。

「七面鳥」とturkey(227頁)
「七面鳥(の肉)とturkey(262頁)

You’re a turkey.
(このタコ(野郎)!)は穏やかじゃない。

七面鳥に馴染みがないので、こういうのを読むと嬉しくなる。turkeyはマイナスのイメージがありcold turkeyがなぜ「嫌われ者」の意で使われるようになったのかは分かるが、「率直に、隠さずに」を意味したりもする。

That’s cold turkey.
(それは明らかに事実だよ)

第4章 意外と似ている英語と日本語
どうも英語では違いばかりが強調されるが、同じような言い方があるのは何か発想法の共通性があるのだろうか。

「頭を使う」とuse one’s head(297頁)
「顔に書いてある」とbe written all over one’s face(304頁)
「金が物を言う」とMoney talks.(305頁)

第5章 微妙に異なる日本語と英語の比喩表現
この英語の喩え難しい。

「けじめをつける」とdraw a line(357頁)
「二の足を踏む」とhave second thoughts(370頁)
「目から火が出る」とsee stars(378頁)

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