佐々木桔梗『探偵※旅※書物』水曜荘限定版刊行会、1954年
Le Petit Parisienは水曜荘関連を研究している数少ない研究者である。最近手に入れた本を読ませてくれた。
水曜荘は酒井徳男の限定版出版社である。本書は佐々木桔梗のエッセイをまとめた限定100部の本である。佐々木桔梗は記者の仕事のあと、探偵として戦後の混乱期に仕事をした。探偵の仕事、当時の旅行記、所有している限定本や美本などを回想している。記者としてのストーリーテリングの旨さと探偵としての観察眼が面白く読ませてくれる。齋藤昌三の『書痴の散歩』や『銀魚部隊』の装幀の話など、その世界は割と狭かったことが分かる。
装幀にある汽車の絵(写真は裏側)が懐かしい感じがする。
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