石を訪ねて

DVD『白洲正子の世界』（2009）を見ていて「石を訪ねて」に石馬寺と石塔寺は出てきたが、『かくれ里愛蔵版』（2010）では「石の寺」と「石を訪ねて」に分かれていて、「石を訪ねて」の太郎坊の夫婦岩が時間の関係であろうか出てこなかった。本は24章あるがDVDは10分番組が20本しかない。

私は梨木香歩氏の『冬虫夏草』（2013）を読んで東近江市の太郎坊の存在を知った。新幹線からは湖側の観音寺山や安土山を注意して見るのだが、反対側の赤神山が太郎坊山とは気がついていなかった。『家守綺譚』（2004）の続編である『冬虫夏草』（2013）はいなくなった愛犬ゴローを探して主人公の綿貫征四郎が近江を歩き回るのだった。もっとも湖南の一部でしかないが。雨で寒い夜はそんな梨木香歩氏の小説を読んでいたいと思うが、諦めてソファーにある『かくれ里愛蔵版』（2010）の写真を眺めるのだった。