2017-08

読書時間

『夏』(1978)

中村眞一郎『夏』新潮社、1978年 玉ノ井カフェで甘夏の苦味が残るマーマレードをトッピングしたアイスクリームを食べながら付いていた辻邦生との対談を読む。シャッターを下ろして金藤みなみさんが絵を描いていたので、少し部屋の中が暗かった。 辻邦生...
読書時間

『たった一人の山』(1958)

浦松佐美太郎の『たった一人の山』(文藝春秋新社、1958年) タイトルは知っていたが読んだことはなかった。たまたま甘夏書店さんで見つけて、甘夏さんの解説が良かったので手にした(笑)。箱が破けているけど、佐野繁次郎の装幀が素敵なので買うことに...
断片記憶

蓑虫の装丁にまつわる話

大貫伸樹『装丁探索』(平凡社、2003年) 大貫伸樹氏の『装丁探索』を読んでLE PETIT PARISIENでの「H氏と語る」に出かけた。この本は刊行本にオリジナルの版画と栞を付けた限定版(31/33)。玉ノ井カフェの甘夏書店の棚置にあっ...
四都手帖

四都手帖2017年09月【編集中】

2017年9月の私的な愉しみと記憶 長月の古都は残暑が続くという記憶しかない。最近は四都手帖私家版に手を入れることも疎かになっている。記憶はどんどん怪しくなっていく。実録も記憶違いとかあっては実録にならなくなる。しかし日記は正確を期しても難...
読書時間

『月刊ビル 7号』(2017)

発行 BMC 『月刊ビル 7号』2017年 ikkAさんの2階の甘夏書店で購入した『月刊ビル 7号』の特集は京都祇園 坂下ビル(1969年竣工)だった。石の船が浮かんでいるこのビルは四条通りの南側にあり、見るためには四条通の北側を八坂さんへ...
断片記憶

駒千の思い出

先日、監督とお邪魔した御茶漬 駒千の駒千代姐さんがお亡くなりになりました。残念です。四代目みな子姐さんとお知り合いだったというので、監督にDVDを持ってきてもらい、お店のテレビにつなげて皆んなで見ました。まだまだ向島の話を聴きたかった。 御...
読書時間

『万年筆 インク 紙』(2016)

向島に本屋が一軒できたようである。書肆スーベニアという。たまたま夜に伺って、片岡義男著『万年筆 インク 紙』(晶文社、2016年)を買った。 片岡義男氏が「自分はひとりだ。文章を書く自分はなおさらひとりだ」(P152)と書いていた。そうする...
旅の時間

『源信 地獄・極楽への扉』を観る

三輪から奈良まで揺られているうちに寝てしまった。日本酒アイスが効いたのか。車で奈良博へ。もともと、『源信 地獄・極楽への扉』を観るのが目的だった。『往生要集』を著した恵心僧都源信は慈恵大師良源の弟子だった。源信が『往生要集』で想像した地獄と...
古都を旅する

東大寺戒壇堂

週刊新潮の「とっておき私の奈良」直木賞作家の北村薫氏の3回目は「東大寺戒壇堂」でした。北村薫氏の父の日記を基にした『いとま申して2 慶應本科と折口信夫』(文藝春秋社、2014年)で、折口信夫に連れられて関西へ史学旅行に来た父、宮本演彦が若草...
旅の時間

大神神社に呼ばれた

大神神社からのお呼び出し 相方が大神神社に呼ばれた気がするというので、大神神社に行くことになった。私は何回か参拝したことがあるが相方は初めてだという。そういう意味では夏の盛りは避けた方がよいのだろう。私が登拝に失敗したのはこの時期だった気が...