原民喜の「翳」をめぐって

断片記憶

若松英輔氏がセンター試験の国語問題にコメントされていた。解答の選択肢について若松氏は違うものを選択したという。原民喜の「翳」が取り上げられていたことから、Twitterでコメントされていたのを見て、私も試験問題を読んでみた。このエッセイの部分だけから、原民喜の妻への思いがどうだったかを読み取るのは難かしいと思う。魚芳との回想場面には大概亡き妻がでてくる。ここでの主題は魚芳の人となりである。妻の死亡通知を送るほど妻が親しくしていたことで、返信がないことを気にかけていたが、彼の父親から魚芳の病死を告げる封書が来たのだった。

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