『雅楽「越天楽」三調』コロンビアミュージックエンタテインメント、2006年、CD44分13秒、英文解説付き
宮内庁式部職楽部の演奏である。
米田淳氏の解説を読んでいくと、「越天楽は、平安中期に唐から伝わった俗楽といわれているが、また日本で作られたという説もある」と紹介されていた。そんなこともすっかり忘れていた。「この越天楽には律の三調である平調(ひょうぢょう)、盤渉調(ばんしきちょう)、黄鐘調(おうしきちょう)の3楽曲がある。これは平調を基として五度上の盤渉、五度下の黄鐘に渡された(移調)したものである。渡物(わたしもの)ができたのは、中国の陰陽五行説の影響を受け、春は双調(そうじょう)、夏は黄鐘調、秋は平調の、冬は盤渉調と、時の調子というものがあったためであるといわれている」。
平調音取(ねとり)
平調越天楽残楽三辺(のこりがくさんべん)
盤渉調音取
盤渉調越天楽
黄鐘調音取
黄鐘調越天楽
移調といっても、篳篥と横笛は旋律が変わるだけなのは、楽器の性質を考えれば分かる。笙や琵琶は移調に近く、琴は五音しか用いないが調弦によって同じ楽譜で移調できると書いてあった。
さて、聴き分けできるのであろうか。すでにBGMではなくなっている(笑)。
#雅楽
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