ひととき

74「西の山の向う側」千宗室

ひととき 2015年12月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「西の山の向う側」というタイトルだった。子供の頃に亀岡で松茸狩りした思い出話から始まる。若狭で海水浴をするには亀岡が日本海への通り道に当たるという。二条駅から...
読書時間

『日本が世界地図から消滅しないための戦略』(2015)

月尾嘉男『日本が世界地図から消滅しないための戦略』致知出版社、2015年特異点(Singularity)という言葉は2045年問題ということでレイ・カーツワイルの予言で知られるようになった。人工知能の等比級数的進歩について、「等比級数的に進...
古都を旅する

赤福本店

週刊新潮の「とっておき私の伊勢」数学者の藤原正彦氏の2回目は「赤福本店」だった。本店の赤福が他と違うとは思わないが、ここでいただくのは格別な思いがする。餡子の透き通った感じと香りがなんとも言えない。プラス1は「美杉里 八知玉屋」だった。おか...
断片記憶

『白文 万葉集 上巻』(1930)

佐々木信綱編『白文 万葉集 上巻』岩波文庫、1930年、1977年第12刷万葉集の全二十巻のうち第一巻から第十巻を納める。白文での刊行の意義は白文萬葉集序によれば以下の通り。「萬葉集の原形は、漢字のみを以て書かれたものであることは、今更いふ...
読書時間

『風神の門』(1969)

司馬遼太郎『風神の門』新潮文庫、1969年、1980年第25刷NHKテレビ水曜ドラマに『風神の門』が取り上げられたとき、平賀源内を主役にした『天下御免』(1971年)以来のおちゃらけ番組だったと記憶している。三浦浩一の霧隠才蔵と多岐川裕美の...
読書時間

『日蓮文集』(1968)

兜木正亨校注『日蓮文集』岩波文庫、1968年、1979年第9刷文庫本棚を触っていたら出てきた。手作りのブックカバーに題字を色鉛筆で書いたものだ。消息文 45通主要書(三大部)・立正安国論・開目抄・如来滅後五五百歳始観心本尊抄奥書の刷数と発行...
古都を旅する

外宮

週刊新潮の「とっておき私の伊勢」数学者の藤原正彦氏の1回目は「外宮」だった。品格ある人がお伊勢さんへお参りにいくのは楽しみだなあ。このあとこ展開が気になる。次は内宮で、となると、あと二つはどないするねん。プラス1は「せんぐう館」だった。真っ...
読書時間

『文明論之概略』の読み方(その2)

「本位」という言葉は「興味本位」くらいしか遣われない言葉であると思っていた。Googleで検索してみると、「人物本位」「自分本位」「本位音」「本位記号」「本位貨」とあって、「本位貨幣」の種類により「金本位制」「銀本位制」が出てきて、「本位金...
断片記憶

『ソーシャル物理学』を読む(その4)

アレックス・ペントランド、小林啓倫訳、矢野和男解説『ソーシャル物理学「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』草思社、2015年社会科学の研究の発表を聴いていると、以下の順でまとめられていることが多い。・研究テーマ・先行研究のサーベイ・...
断片記憶

『ソーシャル物理学』を読む(その3)

アレックス・ペントランド、小林啓倫訳、矢野和男解説『ソーシャル物理学「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』草思社、2015年「アイデアの流れ」に入る前に、「探求」について、まとめておこう。「探求」は「アイデアや情報を収集するためにソ...