書籍目録

2017年12月書籍往来

2017年12月書籍往来事務所にあった本のブックカバーを剥がすと懐かしい本のタイトルが出てきた。今、2段組348頁の本を漫然と読み進めることには勇気がいる。何故なら私の好奇心というか集中力が読みかけた本から離れてしまう恐れがあるからである。...
読書時間

『維新の思想史』(2013)

津田左右吉『維新の思想史』書肆心水、2013年本書は岩波書店版津田左右吉全集から幕末維新の思想状況を扱った論文を集めたものである。津田左右吉全集を図書館で借りて読めば足りるが、明治維新をテーマにした編集を評価する。何故なら、津田左右吉の問題...
読書時間

『味覺極楽』(1957)

子母澤寛『味覺極楽』龍星閣、1957年小説家の子母澤寛(しもざわかん)が本名の梅谷松太郎で記者当時に1927年8月17日から10月28日まで70回東京日日新聞に連載したものを元に、当時の回想や補遺を加えて食味雑誌「あまカラ」に1954年6月...
読書時間

『兼好法師』(2017)その2

小川剛生『兼好法師 徒然草に記されなかった真実』中公新書、2017年六波羅にあった南北の六波羅探題の跡は見た記憶がない。六波羅蜜寺に平氏六波羅第・六波羅探題府の石碑がある。建仁寺の勅使門は平教盛館門とも、平重盛館門とも言われている。東福寺の...
断片記憶

古書店主のたくらみ

ライトアップした鳩の街にある古書肆右左見堂へやってきて『綜合文藝同人右左見第二号』を買う。クジはハズレでゴミ袋をもらう。『右左見』第二号の巻頭に右左見中道氏が「古書店主による「趣味学」原論」を書いている。読者に渡った新刊本は古書店を介して流...
古都を旅する

東大寺転害門

週刊新潮の「とっておき私の奈良」日本画家の絹谷香菜子氏の1回目は「東大寺転害門」でした。父の絹谷幸二画伯から転害門(てがいもん)の柱を目に焼き付けるように言われたそうです。転害門は注連縄が張られています。門の前後に何もありません。転害門は東...
断片記憶

知的生活の方法の先達

清水好子『紫式部』岩波新書、1973年渡部昇一の『知的生活の方法』(1976年)にはカードに書くより本に直接書き込む方法がよいと書いてあった。私は結局、梅棹忠夫の京大式カードも渡部昇一の直接書込み方式も中途半端に終わり、本の処分とともに記憶...
散歩時間

坊千代でクリスマス

荻窪の坊千代に四人で伺いました。私は久しぶりだったのですが、今回初めての人もいてその意味で楽しかった。狩野常信の屏風に囲まれた席に座ると、どこにいるのか分からなくなる。ここの献立を読み解くのが楽しい。今回は冬のかき氷から始まりましたが、予想...
断片記憶

『東京おいしい老舗散歩』(2017)

安原眞琴、画・鈴木透『東京おいしい老舗散歩』東海教育研究所、2017年東京の町の路地や自然あふれる神社などありふれた日常の道を歩き、老舗に立寄る為の散歩ガイドです。12ヶ月の構成になっています。場所も上野浅草を中心としたいわゆる東京の東側で...
断片記憶

流れ星 過ぎて見えない 冬の空

流れ星 過ぎて見えない 冬の空ふたご座流星群の到来する12月の空、微かに流れたかもしれない。そんな記憶だけが残る。零時を過ぎても明るい都会の夜空であった。