読書時間

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『増補 検非違使 中世のけがれと権力』(2008)

丹生谷哲一『増補 検非違使 中世のけがれと権力』平凡社ライブラリー、2008年 平凡社選書『検非違使』(1986年)に「賀茂祭と検非違使の位置」を加えたもの。 今さら、検非違使や非人を読もうとは思っていなかったが、賀茂祭を論じた論文にある殺...
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『真田四代と信繁』(2015)

丸島和洋『真田四代と信繁』平凡社新書、2015年 最近、立て続けに真田関係の本を読んでいる。やはり、大河ドラマが出版社のターゲットになっていたのだろう。大坂夏の陣は2015年が500周年記念なのだが、あのドラマのせいでずれたおかげで、良書が...
シガモノ

餅を供えるの続き『オコナイ』(2008)

中島誠一監修、上田洋平、原田信男『オコナイ 湖国・祭りのかたち』INAXo、2008年 餅を供える話で『オコナイ』を出したので少し補足しておきたい。『オコナイ』を読んでいくと、御鏡と呼ばれる鏡餅をつき、奉納する話が出てくる。川道神社の巨大な...
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『八ヶ岳の食卓』(2003)

萩尾エリ子『八ヶ岳の食卓 flavours from the forest―簡素でおいしいレシピ、美しく愛しい普通の一日』西海出版株式会社、2003年、2004年第2刷 1992年から1996年まで、長野日報に連載されたものが元になっている...
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『かくれ滝を旅する』(1991)

永瀬嘉平『かくれ滝を旅する』世界文化社、1991年 何やら聞いたことこあるような題名である。白州正子が腰帯に寄せた言葉「瀧、聞いただけで、心おどるものがある。」をみて『かくれ里』(1971年)であることを思い出した。 本書は「四半世紀も滝に...
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『漢文入門』(2015)

前野直彬『漢文入門』ちくま学芸文庫、2015年 日本語らしいとはどういうことか? この『漢文入門』は漢文を読むための基礎を提供するものである。 では、漢文とはどういうものか? 「漢文」の定義は「中国の古典的な文を、中国語を使わずに、直接日本...
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『異文化理解力』(2015)

エリン・メイヤー、田岡恵監訳、樋口武志訳『異文化理解力ーー相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養』英知出版、2015年 年越しする前にメモを記録することにした。かつての同僚の推薦本を9月に買って、ソファに置いていたが、付箋が多...
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『変貌する北野天満宮』(2015)

瀬田勝哉編『変貌する北野天満宮: 中世後期の神仏の世界』平凡社、2015年 瀬田勝哉氏は『増補洛中洛外図の群像』(平凡社ライブラリー、2009年)でお馴染だったが、B5サイズと大きかったので京都の本屋で見かけたときは買うのを躊躇した。偶々、...
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『テクストとは何か 編集文献学入門』(2015)

明星聖子、納富信留『テクストとは何か 編集文献学入門』慶應大学出版会、2015年 新しい学問である「編集文献学」はドイツ語のEditionsphilologieの直訳であり、英語のtextual scholarshipの訳語でもあるという。...
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『清和源氏』(1984)

朧谷寿『清和源氏』教育社、1984年 「『源氏』的なるものと宇治 都名所図会の世界」で賜姓源氏の話が中途半端になったので、ここにメモして置く。 賜姓源氏の最初は嵯峨天皇の弘仁5年5月8日(814年)の詔勅である。「皇室の経済的理由から臣籍降...