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『中江藤樹』(1974)

『中江藤樹』(1974) 山井湧、山下龍二、加地伸行、尾藤正英『日本思想大系〈29〉中江藤樹 』岩波書店、1974年 中江藤樹(1608年〜1648年)は江戸初期の慶長13年に滋賀で生まれた。9才で米子藩(加藤泰光)の武士であった祖父の養子...
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『京都の歴史を歩く』(2016)

小林丈広、高木博志、三枝暁子『京都の歴史を歩く』岩波新書、2016年 「京都の道は肥たんごの通り道でもあった。」と書いてあるのを読むと、『京都ぎらい』の井上章一が噛みつきはしないかと心配するが、ここにあるのは歴史認識である。被害者意識ではな...
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金谷武洋の日本語論

『LIBRARY iichiko No.113 WINTER 2012 金谷武洋の日本語論』文化科学高等研究院 特集 金谷武洋の日本語論を読むために『季刊 iichiko』をAmazonで取り寄せてみた。 山本哲士氏のインタビュー「金谷日本...
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『戦国の陣形』(2016)

乃至正彦『戦国の陣形』講談社現代新書、2016年 2016年の本を手に入れる。新刊を読むことが多いとしたら、エンターテイメントに偏っているのだろう。 著者の乃至正彦氏(ないしまさひこ)は陣形につて論じる。「陣」は陳列の「陳」の俗字である。 ...
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『ある法学者の軌跡』(1978)

川島武宜『ある法学者の軌跡』有斐閣、1978年、1984年第10刷 川島武宜(たけよし)が有斐閣の新川正美を聞き手にして話した録音をもとに加筆したもので、平易な文章である。しかも、索引もあり、読み返しやすい。 この本は丸山有彦氏のブログ「m...
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『築地』(2007)

テオドル・ベスター、和波雅子・福岡伸一訳『築地』木楽舎、2007年 本棚の奥にあった。2016年11月に場内が豊洲へ移転する。今年は築地魚市場の歴史が大きく変わる年だ。 まさか、買ってあったとは、といつも自分に呆れている。9年も放っておいた...
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『京都ぎらい』(2015)

井上章一『京都ぎらい』朝日新書、2015年第6刷 井上章一氏は嵯峨で育ったという。京都のひとではないと言われたらしい。京都のひとにとって京都は市街をイメージする。 十三参りで法観寺の虚空蔵菩薩さんに知恵を授けられた京都のひとは渡月橋を渡り終...
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『増補 検非違使 中世のけがれと権力』(2008)

丹生谷哲一『増補 検非違使 中世のけがれと権力』平凡社ライブラリー、2008年 平凡社選書『検非違使』(1986年)に「賀茂祭と検非違使の位置」を加えたもの。 今さら、検非違使や非人を読もうとは思っていなかったが、賀茂祭を論じた論文にある殺...
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『真田四代と信繁』(2015)

丸島和洋『真田四代と信繁』平凡社新書、2015年 最近、立て続けに真田関係の本を読んでいる。やはり、大河ドラマが出版社のターゲットになっていたのだろう。大坂夏の陣は2015年が500周年記念なのだが、あのドラマのせいでずれたおかげで、良書が...
シガモノ

餅を供えるの続き『オコナイ』(2008)

中島誠一監修、上田洋平、原田信男『オコナイ 湖国・祭りのかたち』INAXo、2008年 餅を供える話で『オコナイ』を出したので少し補足しておきたい。『オコナイ』を読んでいくと、御鏡と呼ばれる鏡餅をつき、奉納する話が出てくる。川道神社の巨大な...