読書時間

読書時間

『養生訓』斜め読み

『養生訓』は制欲を説く。食欲と性欲は内敵である。外敵は外邪(がいじゃ)として暑さ、寒さ、湿気などの生活環境をいう。今なら熱中症対策を書いただろう。現代人の生活を見通したかのように、「座り続けるな」「眠りすぎるな」という。「とにかく身体を動か...
読書時間

『養生訓』(1961年)

1.『養生訓』の読み方貝原益軒『養生訓』の新しい読み方とは何か。子安宣邦先生の宣伝文句に引っかかって『養生訓』を買ってきた。そもそも、貝原益軒は何者ぞ?『養生訓』は読んだことがないので、新しいも何もない。常識で考えれば、医学の進歩により、不...
読書時間

『知的生産とその技術 Classic10選』(2015)

倉下忠憲『知的生産とその技術 Classic10選』倉下忠憲、Kindle版、2015年、151円LifehackingPodcastライフハックLiveshow #157 「Water on Mars」2015年10月5日を聴いていた時、...
読書時間

『平安の都』(1994)

角田文衞編『平安の都』朝日選書、1994年平安建都1200年を記念して、古代学協会は『平安時代史事典』と『平安京提要』を編集した。しかし、「内容が頗るアカデミックであり、主として研究者を対象として編纂されたため、平安文化や平安京を平易に理解...
読書時間

『精神と世間と虚偽』(2016)

山本七平『精神と世間と虚偽 混迷の時代に知っておきたい本』(さくら舎、2016年)『諸君!』に「山本七平の私の本棚から」(1982年6月〜1982年8月)として連載したものを再構成した。帯には初の単行本化!とあったので、買い求めた。山本七平...
読書時間

『世阿弥の稽古哲学』(2009)を読む

世阿弥の稽古とは何か1.「稽古」とは何か。小西甚一は風姿花伝の「稽古」について、「原義は、「昔を考える」こと。先人の教えに基づいて研究し学修する意に用いる。練習もその一部分であるが、中心は研究である。多くは「研修」と訳すことにした」(『世阿...
読書時間

『言葉とは何か』(2001)

丸山圭三郎『NATSUME 哲学の学校・4 言葉とは何か』夏目書房、2001年改訂新版丸山圭三郎『フランス語とフランス人気質』(日本放送協会、1982年)の「言葉と文化」「言葉とは何か」に術語解説と人物紹介、参考書を加えて復刊したものと中尾...
読書時間

『やきもの談義』(1997)

白洲正子・加藤唐九郎『やきもの談義』風媒社、1997年第2刷1976年に駸々堂より刊行した本を再刊したもの。こういう本をどうするかが難しい。発言の裏を取ろうとすると調査が必要になる。本を処分してしまうと、問いかけも失ってしまう。焼き物に対す...
読書時間

『「大正」を読み直す』(2016)

子安宣邦『「大正」を読み直す 〔幸徳・大杉・河上・津田、そして和辻・大川〕』藤原書店、2016年1.大衆社会は大正に成立した。子安宣邦氏は、大正に大衆社会の成立をみている。松下圭一は大衆社会の成立を第二次大戦後とする。すでに大衆社会の成立の...
読書時間

『学びとは何か』続き

今井むつみ『学びとは何かーー〈探求人〉になるために』岩波新書、2016年第4章 学びを極める「熟達するということはその分野の知識のシステムをつくりあげていくことだ」(P96)。著者は初心者と熟達者の違いをみながら、熟達者の持つ認知的な特徴に...