角田文衞編『平安の都』朝日選書、1994年
平安建都1200年を記念して、古代学協会は『平安時代史事典』と『平安京提要』を編集した。しかし、「内容が頗るアカデミックであり、主として研究者を対象として編纂されたため、平安文化や平安京を平易に理解しょうとする一般の要望には応えていない」として一般読書人向けに書かれたのが本書である。
漫然とあとがきから読み始めて、一般読書人である私が何故この書を取り上げて読んでいるのかと考えている自分に気がつく、我に返ったところで読み始めればよいのであるが、此処で堂々巡りとなった。
本なら何でもかんでも漫然と読むということではない。研究所の本を片端から読むというわけでもない。枕元に積まれた本の中から読み始めたわけだが、なぜ本書なのかは説明がつかない。みやこメッセの古書即売会で買ってきたばかりで一番上に積まれていたからということだろう。大した意味はない。
むしろ、平安京を読むとするならば、手許にある『角川日本地名大事典 京都府』や『平安京提要』を読むのがよいのではないか。一般読書人である私が、平安建都1200年の行事にどれほどの関心があるというのであろうか。
堂々巡りしているうちに、まだ読んでなかったからだと考えて、読み始めることにした。事典や提要はライブラリの奥にあるし、段ボール箱が邪魔して取ることもできない状態である。一般読書人と雖も読書計画は立てねばならん。半分近くは、計画外の本を買って読むことになるのであるが。
結局、こんなことを書いていて時間切れになったので、黒田俊雄『寺社勢力』の続きをナイトキャップとして読んで眠ることにした。
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