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『絵巻物に見る日本庶民生活誌』(1981)

戯画、伴大納言絵詞、物見高い庶民が描かれた時代だ。しかし、徳川幕藩体制は武士を権威付け、庶民に土下座を強いた。異常な武士道に気がつくのもこの絵巻物などに描かれた屈託のない庶民の笑いである。
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『城と国家』(1981)(その4)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年Ⅲ 城と合戦戦国好きとしてはこれが一番面白かった。結構前の話だが、新鮮に読めた。上山春平によると「直接のテーマは、長篠合戦における信長の戦法の分析であるが、私自身の ねらいは、日本史上唯...
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『城と国家』(1981)(その3)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年Ⅱ 京都の山城を探索する上山春平は還暦を前にして精力的に山城踏査した。その京都編である。私も京都一周トレイルで馬蹄形のところを回ろうと考えたこともあったが、日向大神宮から比叡山へ向かう取...
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『三木清遺稿「親鸞」』(2017)

子安宣邦編著『三木清遺稿「親鸞」』白澤社、2017年子安宣邦先生が解説を書き結語も載せている。昭和思想史研究会でテキストと共に販売していたので勿論購入した。市民講座は津田左右吉の『我が國民思想の研究』の「平民文学 上」を述べたところで、三木...
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『城と国家』(1981)(その2)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年Ⅰ 山城と国家論国家論へのアプローチの復習である。上山春平は徳川幕府を「外来の律令国家の解体過程で、日本の風土から自生した国家プラン」(『埋もれた巨像』1977年)と捉えており、「『埋も...
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『和菓子を愛した人たち』(2017)

虎屋文庫編著『和菓子を愛した人たち』山川出版社、2017年第3刷本書は虎屋のホームページに「歴史上の人物と和菓子」を2000年12月01日の「織田信長と金平糖」を皮切りに掲載した中から100人を選び加筆修正したものです。ホームページでは現在...
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『狐の手套』(1936)

LE PETIT PARISIENでオーナーが借りていた堀辰雄の『狐の手套』(野田書房、1936年)を読ませてもらう。紙のカバーが脆いため、回収されて箱になり、カバーはほとんど残っていないという珍品だそうです。こういう本を持つ人は愛書狂と言...
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『城と国家』(1981)(その1)

上山春平『城と国家 戦国時代の探索』小学館、1981年上山春平の国家論研究の第1のテーマは明治維新、第2のテーマは律令国家の形成であり、第3のテーマは幕藩体制の形成であるとあとがきに書いてある。本書は第3のテーマに関して「私の関心は戦国期に...
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『家康研究の最前線』(2016)

日本史史料研究会監修 平野明夫編『家康研究の最前線 ここまでわかった「東照神君」の実像』洋泉社歴史新書y、2016年、2017年第2刷最前線シリーズの家康を買わないうちに2刷となっていた。通俗小説を読んで育った身としては、その歴史を勉強した...
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『天皇の戦争宝庫』(2017)

井上亮『天皇の戦争宝庫ー知られざる皇居の靖国「御府」』ちくま新書、2017年磯田道史氏が毎日新聞に書評(2017年9月3日)を書いていたので読みたくなった。「御府」は知らなかった。何しろ公開してないのだから。「御府についてその来歴を詳しく論...