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『昭和詰将棋秀局懐古録 下巻』(1987)

田邉重信『昭和詰将棋秀局懐古録 下巻』金剛出版、1987年 田邉重信氏の『昭和詰将棋秀局懐古 上巻』(風くるま社、1955年)が出てから30年が経った。上巻は100局であったが、下巻は『詰将棋パラダイス』から640局を選出した。私が下巻を入...
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『長篠合戦と武田勝頼』(2014)

平山優『長篠合戦と武田勝頼 (敗者の日本史)』(吉川弘文館、2014年) 武田勝頼を我々はよく知らない。同時代の評価が高かった武将がなぜ愚将とされるようになったか。結果論からみるのではない視点が必要だ。 著書による近年の武田騎馬軍団と鉄砲三...
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『豊臣秀頼』(2014)

福田千鶴『豊臣秀頼』(吉川弘文館、2014年) 豊臣秀頼のことを読むのは初めてだったが、久し振りに読み通せる本だった。 本書の課題を著者は以下に設定した。しかし、史料の少ない中で徳川氏中心史観から自由になるということは並大抵ではないと考える...
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『戦国大名の「外交」』(2013)

丸島和洋『戦国大名の「外交」』講談社選書メチエ、2013年 本はいわゆる新書、選書、学術書の順で難しくなる。難しくなるのは、お約束ごとが増えるからであるが(いちいち説明してられないので、専門用語に頼ることになる。)、この本は、お約束ごとを出...
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『考える技術・書く技術』(1973)

板坂元『考える技術・書く技術』(講談社現代新書、1973年)が懐かしく手に取ってみたら、2013年で第71刷となっていた。40年以上前に書かれた新書が版を重ねているのはすごいことだ。 もうすっかり忘れてしまったので新鮮だった(笑)。老化と刺...
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ふたりのアキラ

平塚昌人『ふたりのアキラ』(山と渓谷社ヤマケイ文庫、2014年) 松濤明と奥山章というふたりのアルピニストと縁を持つ山田美枝子との往復書簡の形でふたりのアルピニストを描くのは秀逸だった。 北鎌尾根とか北岳バットレス中央稜の登攀に関わった世代...
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『床の間』(1978)

太田博太郎『床の間』(岩波新書、1978年) 昭和46年に「岩波市民講座」で著者が講演したものに補足したもの。201頁という新書サイズに日本住宅の象徴としての床の間が論じられている。 昔習った「寝殿造」から「書院造」という流れのなかで「押板...
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『仕事に効く 教養としての「世界史」』(2014)

出口治明『仕事に効く 教養としての「世界史」』祥伝社、2014年 知人からのメールで、面白い本であるとの紹介があった。この本を読むと代替に処分可能な本が見えてくると言われた。 一読して、面白い。 自分が知らないところを埋めてくれる。著者はラ...
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『武士道ー 侍社会の文化と倫理』(2014)

笠谷和比古『武士道ー 侍社会の文化と倫理』エヌティティ出版、2014年 「武士道」という言葉の使われ方を史学実証主義の方法を用いて究明する。いわゆる「武士道」に関する本は避けていたが、『主君「押込」の構造』(講談社学術文庫)の著書である笠谷...
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『京都をてくてく』(2010)

小林由岐『京都をてくてく』祥伝社、2010年 『京都をてくてく』は著者のお散歩の第二段だ。上賀茂、紫竹・紫野、小川・御所西、修学院・一乗寺、東山七条、洛南東山が今回のお散歩エリアとなる。 中心部が主体の『京都でのんびり』に比し周辺部が内容と...