『続文字講話』(2007)その2

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白川静『続文字講話』平凡社、2007年

第二話 金文Ⅰ

白川静は殷王朝の性格と日本民族の共通性に、青銅器を加えていました。殷王朝が呪鎮として敵対する異民族との境界に埋めた青銅器と日本の銅鐸を同じ呪器とみています。出雲の賀茂岩倉の銅鐸が斜面に埋められていた理由を考え、同時に鏃がたくさん出てきたこおとから、器物の中に武具を混ぜたことの性格を考えて呪器と考えました。

「我が国の考古学界では、銅鐸のなかの非常に小さいのは、ぶらさげて鳴らすことができるから、これは聴くべき銅鐸である。大きいものは吊りさげることはできず、鳴らすこともできないから、これは見るべき銅鐸である。こういう分類をしているのです。こういうものは、やはりそのあり方、その場所において、どのような機能が与えられているかを考えて、解釈しなければいけないと私は思っています」(P68)と批判しています。

この類似性と周王朝との共通するものがない点の指摘が記憶に残っています。

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