『歴史とは何か』(2022)

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  1. E.H.カー、近藤和彦訳『歴史とは何か』岩波書店、2022年

書誌情報
E.H.カーの『歴史とは何か』は清水幾太郎訳で岩波新書として1962年に刊行された。私の手元の本の情報は2018年第88刷とある。ロングセラーである。近藤和彦氏は第2版(1987年)を元に新たに訳しカーの自叙伝および略年譜を加えている。

第1講 歴史家とその事実
E.H.カーが事実について愛用した『オックスフォード英語辞典』の簡約版を引いていた。これはShorter Oxford English Dictionary の2巻本のことで「項目と語義はほぼ本体OEDを継承し、豊富な用例は省略されていた」(p.9 *8)。普段使うのならこれくらいであろう。OEDは1992年にCD-ROM版が出てからは電子辞典になり、2000年にはオンライン版となった(注)。
注)
歴史的事実と事実の違いを述べた後、事実と解釈という二項対立に言及して極端な見方を紹介した後に、有名な一文で締め括られている。
「歴史とは、歴史家とその事実とのあいだの相互作用の絶えまないプロセスであり、現在と過去のあいだの終わりのない対話なのです」(p.43)。
これだけ読んでもわからないし、説明もできない。

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