『仏教の思想2 存在の分析<アビダルマ>』(1969)その2

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桜部建・上山春平『仏教の思想2 存在の分析<アビダルマ>』角川書店、1969年、1978年第10版

月報を読んでみました。

荒木俊馬(あらきとしま)が「無題空語」を書いていて、スウェーデンのC.V.L.シャルリエー(1892-1934)の段階宇宙構造論が遡ると仏典の三千大千世界の思想にいきつくと書いてありました。参考に荒木俊馬の「段階宇宙論と仏教の宇宙論(ママ)」<大谷大学研究年報第十一集(ママ)、1960年>をあげていましたので、寄り道して読むことにしました。

大谷大學研究年報第十二集より「段階宇宙論と佛教の宇宙觀」をDLして読んでみました。

WEKO3

宇宙が有限か、無限かの議論があります。これは宇宙論の根本問題です。荒木俊馬は仏教の世界観について、世界が生成・消滅を繰り返すことから、宇宙は有限と考えているといいます。無限であれば、諸要素の組み合わせも無限になり、同一相の繰り返しはできないからというわけです。三千大千世界に荒木俊馬が有限論みるのは面白いと思いました。

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