『家康研究の最前線』(2016)

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日本史史料研究会監修 平野明夫編『家康研究の最前線 ここまでわかった「東照神君」の実像』洋泉社歴史新書y、2016年、2017年第2刷

最前線シリーズの家康を買わないうちに2刷となっていた。

通俗小説を読んで育った身としては、その歴史を勉強した作家のイメージを受け取ってきたに過ぎない。エンターテイメントを史実と混同するなど訳ないことだった。

「豊臣史観」とか「徳川史観」という問題に気がついたのは最近のことだ。司馬遼太郎の『国盗り物語』で明智光秀が日本で最初に威力偵察をしたと評価した場面など、何故、そんなことが言えるのか疑問を持ち始めるきっかけにはなった。司馬遼太郎が物語の展開とは別に感想を述べる件があって、いわゆる「司馬史観」なるものが開陳される。鵜呑みにすることがよくないのであって、通俗的な歴史小説はかなりいい加減なところがあり、エンターテイメントと楽しむには良いが、どちらかと言うと、小説ではなく、歴史学者の一般向けの本を読むことのほうが好きになっている。

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