『京町家歳時記 油商、四季と暮らす』(2024)

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山中恵美子『京町家歳時記 油商、四季と暮らす』ミネルヴァ書房、2024年

思えば、京都によく行っていたときは、西陣の油商の京まちや平安宮での同志社女子大学の公開講座や朧谷寿先生の歴史講座に顔を出したものだった。2008年5月にオープンしてから一年半頃に伺っているのは世間が狭いからであろう。季節に応じたしつらえと毎回出てくる上菓子(季節や講義内容に因んだものを和菓子屋に注文で作らせる楽しみのことが書かれてなかったのは残念なことである。S軒やN店は想像がつくが、M店は近所というがどこだろう。まるで「京都の路地まわり道」の千宗室氏のような気遣いである。)を楽しみに通った記憶がある。今は公開講座の運営にはタッチしていないと聞いた。

本書は12ヶ月に渡り京町家の暮らしぶりが取り上げられている。観光客の増えた影響だとか京都に住む人の暮らしぶりである。四季くらいしか解像度を持たない私も春三月から始まる季節のサイクルが記憶を呼び起こすことがある。ただ、「酒房ますだの記憶」と違って記録がないのであやふやな思い出が浮かんでは消えていくだけである。

#朧谷寿 #山中恵美子 #京まちや平安宮

京町家歳時記

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