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『日本の庭』(1984)

立原正秋『日本の庭』新潮社、1984年 『日本の庭』はほとんど「京都の庭」である。 『日本の庭』は正伝寺から始まる。「いつのとしだったか、底冷えのする冬の暮方北山の正伝寺の山門を出てきたら、風が死んでいたことがあった」という書き出しからして...
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『ケルトと日本』(2000)

鎌田東二、鶴岡真弓編著『ケルトと日本』角川選書、2000年 文化を論じることに影響を与えた言説は数多くある。私は鶴岡真弓氏の「ケルト的なもの」の書き出しを読みながら、タイトルからして方法論を意識せざるを得なかった。しばらくして、サイードの『...
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『神界のフィールドワークーー霊学と民俗学の生成』(1999)

鎌田東二『神界のフィールドワークーー霊学と民俗学の生成』ちくま学芸文庫、1999年 1.どこから読むか いつもはあとがきから読むのだが、 「チ」のジレンマ あとがきにかえて 新版あとがき ふとまにかがみ・テイクⅡ 文庫版あとがき 解説 島薗...
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『大いなる謎 真田一族』(2015)

平山優『大いなる謎 真田一族』(PHP文庫、2015年) 一般書である。真田一族の謎を100の質問で明らかにしょうという意欲作である。文庫本なので読みやすい。気鋭の日本中世史家で、来年の大河ドラマ「真田丸」の時代考証を担当する著者の本を前に...
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『文明論之概略』の読み方(その1)

私は以下の本を並行して読むことにした。 福沢諭吉著、松沢弘陽校注『文明論之概略』(岩波文庫、1995年) 現代仮名遣いでルビ付き 丸山真男『「文明論之概略」を読む 上中下』(岩波新書、1986年) 子安宣邦『福沢諭吉『文明論之概略』精読』(...
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『神代史の研究』(1924)

津田左右吉『神代史の研究』(岩波書店、1924年、1938年第7刷) 郵便受に入りきらなかったので、不在連絡票をみてスマホで再配達を頼んだ。 受取った本は大正13年2月1日に第1刷を発行して、昭和13年2月15日第7刷と奥付にあった。しっか...
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『昔日の客』(2010)

関口良雄『昔日の客』(夏葉社、2010年、2014年第7刷) LE PETIT PARISIENでSさんに見せてもらったときは、よい装丁だと思ったが、インターネットで人気になっていることも分かった。 本を買ったり読んだりするが当たり前の生活...
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『呉越春秋 湖底の城 第六巻』(2015)

『呉越春秋 湖底の城 第六巻』(2015) 宮城谷昌光『呉越春秋 湖底の城 第六巻』(講談社、2015年) 仕事に関係した雑誌、Webや推薦図書を読むのに疲れたときに、宮城谷昌光氏の本などを本屋で見つけると、早速買って帰り楽しんで読む。それ...
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『将棋一代』(1976)

木村義雄『将棋一代』講談社、1976年 本書は3部から成り立っている。 『私の三十五年』1939年 『将棋一代<私の五十年>』1952年 その後のエッセイ 木村義雄は東京の下町の下駄職人の次男に生まれたが、早く長男が亡くなったので長男として...
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『古代史おさらい帖―考古学・古代学課題ノート』(2007)

森浩一『古代史おさらい帖―考古学・古代学課題ノート』筑摩書房、2007年、2009年第3刷 (参考) 森浩一『古代史おさらい帖: 考古学・古代学課題ノート』ちくま学芸文庫、2011年 私はちくま学芸文庫版があるのを知らなかったので、東京堂書...