断片記憶

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東山三十六峰の南限

森浩一『京都の歴史を足元からさぐる[洛東の巻]』学生社、2007年さて、東山三十六峰とは、北は比叡山から南は稲荷山までの峰々を指す。新町の町家である紫織庵で欄間に東山三十六峰を描いたものを見たことがある。しかし、まだ数えることはしていない。...
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奈良の遊び場の記憶

田中一光『田中一光自伝 われらデザインの時代』白水社、2004年自分の人生を語ることは幸せなことだ。1930年奈良市に生まれた田中一光の遊び場は興福寺の三重塔や北円堂で囲いはまだなかったという。このデザイナーは終戦の翌年京都の美術学校の図案...
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駒場和男氏の遺稿

先月号で詳細は8月号とあったが、時間がなかったようだ。詰パラ2016年8月号の全詰連の頁で柳田明氏が「駒場和男氏ご逝去」を書いていた。その中で「実は未発表の中編100題でもう一冊出す希望があったようで、今回未整理の遺稿が発見された」と報告さ...
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読書は小さな冒険

本は読まなくても感じることができる。読んだ後の本はどうするのか。買った本は保管するスペースがいる。図書館から借りた本は返す必要がある。電子書籍であれば、スペースを考える必要がないが、感じることができない。シェアリングエコノミー、買うより借り...
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ココロの休業中

花火大会へ向けて片付けに集中するので、ココログをしばらく休むことにした。そう思うとココロも軽くなって、ココロも休むことがあるのだろうかと考えたりする。昨日は若者2人と本を片付けながら、いったい、いつまでこんなことをやっているのかと思って少し...
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『猿之助比叡山に千日回峰行者を訪ねる』(2016)

市川猿之助、光永圓道『猿之助比叡山に千日回峰行者を訪ねる』春秋社、2016年四代目市川猿之助が2015年8月17日〜19日比叡山無動寺谷明王堂に光永圓道阿闍梨を訪ねて行われた対談である。夏休みに読もうと思っていたが、すでに関東は空梅雨で暑い...
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駒場和男氏の訃報

駒場和男『ゆめまぼろし百番』毎日コミュニケーションズ、2006年月刊詰将棋パラダイス2016年7月号に駒場和男氏が6月に亡くなられた(82歳)とあり、詳細は8月号とのことだった。ガリ版刷りの大学将棋部の会報に駒場和男氏の作品が載っていたのを...
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典座教訓が読めない

割烹の若旦那が見せてくれた『専門料理2016年7月号』は「日本料理の50年」が特集されていた。表紙に道元の『典座教訓』が引かれているが、この訓み下し文が若い料理人にはもう読めなくなっているという。なお、典座教訓(てんぞきょうくん) は曹洞宗...
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利休粽

川端道喜の利休粽を食べた。由来記を読むと御粽司十六代 川端道喜伸政記とある。十五代川端道喜道夫の書いた『和菓子の京都』(岩波新書、1990年)の見事な要約でもある。今度は水仙粽を食べたい。
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推薦図書はないという態度

谷沢永一『いつ何を読むか』KKロングセラーズ、2006年偶に読みたくなるので、枕元近辺に侍ってもらっている。谷沢先生からは本の読み方を教わった。或る書物と自分との出会いは、私の身の上にだけ起こる事件である。と谷沢先生がどこかで書いたことがあ...