ひととき

ひととき

80「貸本屋の午後」千宗室

ひととき 2016年06月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「貸本屋の午後」というタイトルだった。家元が小学生というと50年程前の話になる。信号のない堀川通り渡るのが冒険だった頃だ。堀川鞍馬口を入ったあたりにあった貸本...
ひととき

79「酒が旨いとき」千宗室

ひととき 2016年05月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「酒が旨いとき」というタイトルだった。平野恵理子さんのイラストは蚕豆だ。家元が「ごく稀に本当に酒を楽しめる日がある」という。「昔はともかく、今は一人酒をしない...
ひととき

78「土手からちょっと」千宗室

ひととき 2016年04月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「土手からちょいと」というタイトルだった。シジュウカラやウグイスなど春先の鳥の話は秀逸だった。賀茂川の話になり上賀茂の橋のたもとで串揚げ屋をしている勲君の店の...
ひととき

77「御室桜」千宗室

ひととき 2016年03月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「御室桜」というタイトルだった。御室桜は4月の半ばに他の桜が終わったあとに仁和寺で観られる背の低い遅咲きの八重桜である。ということで、混み合うけれど、ソメイヨ...
ひととき

76「貨物と少年」千宗室

ひととき 2016年02月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「貨物と少年」というタイトルだった。家元の少年時代の話かと思ったが、家元が金沢行に乗る0番線ホームで見かけた少年の話だった。不審な動きから飛び込みかと思って注...
ひととき

75「船岡山」千宗室

ひととき 2016年01月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「船岡山」というタイトルだった。家元のところから、堀川通を渡り路地をいくつか辿っていくと船岡山へは十分少し。家元の散歩コースは建勲神社の東の山道ではなく南山道...
ひととき

74「西の山の向う側」千宗室

ひととき 2015年12月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「西の山の向う側」というタイトルだった。子供の頃に亀岡で松茸狩りした思い出話から始まる。若狭で海水浴をするには亀岡が日本海への通り道に当たるという。二条駅から...
ひととき

73「おばんざい」千宗室

ひととき 2015年11月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「おばんざい」というタイトルだった。「噛んだときにキュッという。噛み続けるとクシクシとほぐれ、繊維の裂ける響きが伝わる」。「おばんざい」をいただく音の描写が家...
ひととき

72「更けゆく秋の夜」千宗室

ひととき 2015年10月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「更けゆく秋の夜」というタイトルだった。彼岸花が疎らになり、秋桜にはまだ早い時季の話だ。これを載せるのが遅くなってしまい金木犀の花の香りただよう街となってしま...
ひととき

71 「ススキの原っぱ」千宗室

ひととき 2015年9月号の千宗室さんの京都の路地まわり道は「ススキの原っぱ」というタイトルだった。K野といってらっしゃるが、木野のことであろう。岩倉の一部だ。とにかく、ススキが原は人をナイーブにさせる何かがあるのだろう。
ひととき

70「蝉時雨」千宗室

ひととき 2015年8月号の千宗室さんの京都の路地まわり道は「蝉時雨」というタイトルだった。自転車で広沢の池から山間に向い畑を抜けた先の竹林から蝉時雨が降ってきた。陽射しが痛い日のことだ。自転車できたのが間違いだった。家元の家から十数キロく...
ひととき

68「お縁起だから」千宗室

ひととき 2015年6月号の千宗室さんの京都の路地まわり道は「お縁起だから」という不思議なタイトルだった。祖母との思い出を家元はよく書く。「茶柱」「寒の餅」「寺社からの到来物」などに言及した後、お初の鮎の話になる。季節の"お初"を口にする時...
ひととき

67「軒菖蒲」千宗室

ひととき 2015年5月号の千宗室さんの京都の路地まわり道は「軒菖蒲」だった。鯉幟の思い出を披露したあと、軒菖蒲を上げる話になる。オーバースローで投げるのだが、庇から少し先が覗く程度が理想だが、摺ってしまいなかなか難しいという。梯子まで出し...
ひととき

66 「M軒」千宗室

ひととき 2015年4月号の千宗室さんの京都の路地まわり道は「M軒」だった。京都のフランス料理店といえば四条にあった頃からM軒である。家元が高島屋の手前で信号待ちしていたときの感想である。相変わらず散歩の範囲は狭いようだ。今は花街に合わせ外...
ひととき

65 「釘を拾う」千宗室

ひととき 2015年3月号の千宗室さんの京都の路地まわり道は「釘を拾う」だった。鴨川へジョギングするために向かう途中の寺で足場の撤去したあとに釘が残っていないか、万が一を考えて翌朝点検している旧知の葬儀屋さんを見掛ける話だ。「まだ熟し切って...