英語は基礎が大事だと言われても、その基礎が何を指すのか、なかなかわからないものだ。 そもそも英語と日本語の語が1対1で対応しない背景には、文化の違いがある。 基礎語は、「文化」という大きな言葉では捉えきれないものの一端を表している。 だから、基礎語を習得する過程は、文化を身につける過程と言ってよい。 母語でない学習者は、母語話者が無意識に使う単語にこそ注意しなければならない。 一語一訳で済む難しい単語は、概念がはっきりしている限り、むしろ易しい。 たとえば hypothesis は、「仮説」と覚えれば済む。 一方、駅のアナウンスでよく聞く次の文はどうだろうか。
Please stand clear of the closing doors. 閉まるドアから離れてください。
この clear や of を自然に使えるかというと、微妙だと思う。 clear は「障害物がなく離れた状態」、of は「〜から」に近い。この感覚は、一語一訳では身につかない。基礎語の背後にある文化を身につけるとは、こういうことなのだろう。
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